blue-red "帰れない探偵" 2026年9月5日

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2026年9月5日
帰れない探偵
帰れない探偵
柴崎友香
デイビット・グッドハートの「Somewhereな人たち」「Anywhereな人たち」を思い出す。主人公の探偵(わたし)は自宅や生まれ育った町・国へ帰れず、探偵業務をこなしながら異国を彷徨う。一方で、世界探偵委員会連盟の一員として国を超えたサポートや仕事の割り振りを受け、時に世界を左右する大きな陰謀と接触しながら、手際よく探偵業をこなしていく。 帰れないことは哀愁を誘うが、「わたし」を無粋にどちら側かに分けると、特定の場所に縛られず人生を生きるグローバルエリートの「Anywhereな人たち」に属するように思える。だから主人公なんか冷ややかに見ればよい、と言いたいわけではない。誠実な態度で依頼者や同僚と向き合い、四苦八苦と自分がすべきことを考え、こなしていくさまを読んでいると、「Anywhereな人たち」もまた、帰れないのか帰らないのか自分自信でもよくわかないまま、目の前のことをこなし、運命に翻弄され、世界を彷徨っていると、小説の形態を通じてステレオタイプではない何かを伝えてくるから、この小説は胸を打つ
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