
北本新聞縦覧所
@kitamoto_juran
2026年9月6日
アンダーグラウンド
村上春樹
読み終わった
実は村上作品を初めて読む。地下鉄サリン事件の被害者に対するインタビューで構成されるノンフィクション。
死者○人、重症者○○人と数字で報道される大事件の裏には一人ひとりの人生がある、と何か起こる度に言われることを詳細なインタビューをとにかく読ませるという形で徹底的に示したことに意味がある。
「そこで何が起こったのか」が被害者ごとの多様な視点で繰り返し述べられる。明日の通勤電車で何か起こったら…という想像が否応なく膨らむ。まえがきで書かれていた、たまたまそこに居合わせただけで、後遺症で仕事が思うようにいかなくなり会社にいられなくなった被害者は、その後果たしてどうなったのか。本書を通じて被害者と私の垣根が低くなったからこそ考え込んでしまう。

