
プールに降る雨
@amewayamanai
2026年9月7日
夜明けのすべて
瀬尾まいこ
読み終わった
映画が腰を抜かすほどよかったので。
小さな会社を舞台にPMSの女性とパニック障害の男性の交流を描いた話。
映画化にあたって改変された点を特に意識しながら読むとおもしろかった(小説としては説明的、かつクリシェ的表現が気になって好みのタイプではなかった)。
小説では、ふたりの主人公の視点を交互に切り替えながら、会話と心情独白と病気の説明を中心に日常を淡々と描く。対して映画では、
・より動きがあり、映像的・音声的な場面に置き換えられている(草むしり→洗車、倉庫開放→プラネタリウム、映画オリジナルのカセットテープ、映画オリジナルの中学生取材班)。
・脇役が前景化し、物語に有機的に絡んでくる(山添の恋人、山添の上司、藤沢の母、社長とそのおとうと)。
・クライマックスに向かってストーリーが直線的になっている(と同時に、ふたりの協力関係と相互理解が深まる)。
小説で気になった点(映画ではすべてオミットされている)
・ジャスミン茶をカフェインのない飲み物として描いている(ジャスミン茶の原料はおもに緑茶か烏龍茶)。
・主人公ふくむ会社の女性ふたりが業務でもない事務所の清掃をルーティンとして自主的に行なっている(男性は汚れが気にならないものとされている)。
・周囲の年上の人間がにやにやしながら主人公ふたりを恋愛関係にあるものとして見たがる。
・女性主人公の病室(同室者がいる)に家族でもない男性主人公が見舞いに行って長時間滞在する。

