六瓢(むびょう) "子規百句" 2026年9月7日

子規百句
子規百句
坪内稔典,
小西昭夫
一句一句味わっていたら、読み終わるのに時間がかかってしまった。 つくつくぼーし つくつくぼーしばかりなり(明34) 精神の煩悶に苦しむ死の前年。子規の身中には、こんな「つくつくぼうし」が、死への時間を刻むように、鳴き続けていたのかもしれないという解説。 柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺(明28) 柿くふも今年ばかりと思ひけり(明34) 挿入されたエッセイ「子規と写生文」の中に 皮肉にも不治の病身で寝たきりだったことが、子規の写生に対する感性を研ぎ澄ませていったのである。 とある。本当に皮肉だ。 精神の家である体には、いくつも穴があき崩れてしまったが、その主人たる子規の精神は、今なお私達に赤々と点っている。
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