雛森 "栞と嘘の季節 〈図書委員〉シ..." 2026年9月7日

雛森
雛森
@hinamori
2026年9月7日
栞と嘘の季節 〈図書委員〉シリーズ (集英社文庫)
私が不自然に感じてイラついていた箇所のほとんどがストーリーを推し進めていく伏線だった。見事だなあ、まんまと乗せられてしまった。 「毒の花の栞」というのはロマンチックで、中高生女子の心を捉えるのもわかる気がする。ロマンに寄せた武器だから殺傷力はさほどでもないところもいい。 最初に見つかった栞が『薔薇の名前』下巻に挟まっていたというのもポイントが高い。この本を選んだ彼女はとてもセンスがいいと思う。(何故かを書くと『薔薇の名前』のネタバレになりそう) また、こんなことで警察が動くと思っているのも高校生らしくてある意味リアルなのかもしれない。 切り札を持っているんだと言いふらさずにはいられなかったメリーさんの気持ちを思うとやるせない。 最後まで読んで、瀬野さんの性格が悪いって、どこが? って思う。具体的なエピソードは、靴下を校則違反と言われその場で靴下をゴミ箱に叩き込んだことだけだった。これのどこが性格が悪いことの証明になるのだろう。男前なだけじゃないか。 瀬野さんは、美しくあることを強いられ、努力して美しくなり、その美しさゆえの理不尽にあい、周りの扱いに抗おうとした結果人を傷つけ、傷つけたことを自分のせいだと受け止めている。 この事件を追う理由といい、とにかく、ひたすら瀬野さんがかっこいい話だった。 (語り手とそのバディはやっぱり嫌い)
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