
碧星宮アイオ
@hekisei9io
2026年9月2日
砂の器 上
松本清張
買った
読み終わった
前の記録が電子書籍版になっていたので、文庫版で再投稿。ISBNで検索したけど違う版がヒットしてる気がする……まぁいいか。
Xにて「ちいかわの映画に根底が似ている」「気恥ずかしい大人はこれを見に行くつもりで行け」という一考が流れてきて、興味を持った。そして当該映画を見に行った帰りに即購入。自分にとっては初の松本清張作品。
物語の核となる“ヌーボー・グループ”の言動に「こういう奴ら今もそこら中にいるよなー」と、失笑しつつ腹を立てながら読み終わった。
特にリーダーの関川が、仲間も内心見下してる尊大野郎のくせに、その実は生い立ち&出身地コンプを捨てられないあきれた小物という、どうしようもないクズで笑う。舞台が現代だったらSNSでイキりマンになってたんだろうな…と、当てはまりそうな誰か彼かの顔を思い浮かべながら読んだ。そして今のそういう連中は、弱冠27だか8だかのこいつに弁論も教養も及んでないんだよなーと思って余計絶望した。
スマホどころか固定電話すら少ない、女は家で内助の功が当たり前、車内でも病院でも煙草が吸える、新幹線も地下鉄もタワマンもない空き地だらけの東京、今とは比にならない格差はあったが人はいた地方、一介の刑事やそろばん工員も俳句に親しむ文化教養基盤(これはもちろん全員がそうじゃなかっただろうけど)……本題とは違うが、そういう戦後すぐの昭和の光景も垣間見えて興味深い。
文体は今の読みやすいミステリとは違って、間の取り方や視点の切り替えなどがやや分かりづらいけど、普通に今でも面白いと思う。