
みつ
@m-tk
2025年4月6日

読み終わった
借りてきた
---ゴータマ・ブッダは、在りし日に「一切皆苦」と言った。「一切」である。
人が生きていれば、喜怒哀楽が世の常だろう。その全部をひっくるめて、ブッダは「苦」と言うのだ。嬉しいことも、楽しいこともあるだろうが、それでも「苦」なのだ。私はここに共感して出家したのである。
その共感が、通奏低音のように本書には流れている気がする。笑い話を笑ってすませ切れない、拗れた苦しさが残る。同時に、苦しいことの中に、何とかその意味を見出そうとする、滑稽な切なさがある。
この「苦しさ」と「切なさ」を共有してくれる人は、広い世間にはいるかもしれない。



みつ
@m-tk
---そもそも、僕たちは誰も生まれようと決心して生まれてこない。生まれたい時に、生まれたいところに、気に入った親を選んで、生まれたいようには生まれてこない。
問答無用でこの世界に投げ出され、一方的に体と名前を押し付けられて、「自分」にさせられる。まさに不本意なまま、予め人生は始まってしまっている。
これが重荷でなくて何が重荷というのか。もう生き始めた最初から、すでに大仕事になっているのだ。
その重荷を投げ出さず、今まで生きていた事実だけで大したものだ。

みつ
@m-tk
---自分は何を大切に、誰を大事に思って生きるのか。それを見つけ出し、はっきりさせることが「適当に生きる」第一歩だ。
自分の「適当」が分かれば、それ以外の余分は切れる。それまで「しなければならない」と思い込んでいたことの大半は、捨てられる。本来の「無駄な時間」が還ってくる。その時間を安易に塗りつぶしてはならない。埋めることを急いではならない。