「しゃーなしやぞ」 "ストーナー" 2026年9月18日

ストーナー
ストーナー
ジョン・ウィリアムズ,
東江一紀
この夏読みたかった本を読了 イーディスが強強キャラだったな 色々あったけど、ストーナーは幸せな人生をおくったと思う。 ストーナーの家族イーディス グレースそれぞれの目線から語ったらストーナーの印象も変わるかもしれない。 読みやすくて読み始めさえすれば面白い本でした。 最後の幕引きまで完璧な文章だったな。 以下付箋箇所  スローンがまた口を開いた。 彼はゆっくりと言った。「きみは、自分が何者であるか、何になる道を選んだかを、そして自分のしていることの重要性を、思い出さなくてはならん。人類の営みの中には、武力によるものではない戦争もあり、敗北も勝利もあって、それは歴史書には記録されない。どうするかを決める際に、そのことも念頭に置いてくれ」 これから、われわれは役員を補充して、新しい学科主任も決めなくちゃならん。世の中はそうやって、回って、回って、回り続けるんだな。不思議だと思わんか」 ストーナーは言った。「もしよかったら」____気詰まりな間を置いて____「もしお母さんにその気があれば、ここでいっしょに暮らしてもらうのはどうだろう?こちらとしてもうれしいんだが」 イーディスがいとおしさと侮蔑の微妙に入り交じった笑みを浮かべる。「まあ、ウィリー。お母様はそれより、ひとりで死ぬことをお選びになるでしょう。あなたにもおわかりのはずよ」 ストーナーはうなずいた。「そうだな」 文学が持つ、言語が持つ、頭と心の神秘が持つ愛の力が、黒く冷たい活字から成る文字や単語の偶発的で霊妙で予測もつかない組み合わせの中に姿を現わした。今まで不法で危険なもののように内に秘めてきたその愛を、ストーナーは最初おずおずと、少し ずつ大胆に、やがて誇らしく、表に出し始めた。 十年遅れで、本来の自分を見出しつつあるのかもしれないと思った。その自分の姿は、かつて想像した以上のものであり、以下のものでもあった。ようやく自分が教師になろうとしている気がした。 教師とは、知の真実を伝える者であり、人間としての愚かさ、弱さ、無能さに関係なく、威厳を与えられる者のことだった。知の真実とは、語りえぬ知識ではなく、ひとたび手にすれば自分を変えてしまう知識、それゆえ誰もその存在を見誤る心配のない知識のことだった。
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