
靜
@imadokokokodayo
2025年1月28日
新装版 殺戮にいたる病
我孫子武丸
読み終わった
強固な構成に対して人物造形の肉付けが甘くやや物足りなさを感じてしまうけど、小説ならではの仕組みが面白い。結末に辿り着いてすぐに何ページか読み返して「なるほど…」と。丹念な人体損壊描写は、文字を読みながら脳内に直接再現されるので逃げ場がないね。
でもそれは望むところだったから別に良くて、どちらかというと女性の記号的な描き方に読んでいて疲弊した。92年という時代性もあるし、物語の語り手が自己中心的な人物で女性を蔑視しているならそうなるのは仕方ないのだけど、全体的に女性像が薄っぺらくて苦痛。読書中ずっと薄っすらと苛立っていた…そうなるともう嘘はついていないけどあるべきものも書かなかった構成すら(よく出来ているけど)ちょっとずるさを感じて苛立ってくる始末…補って余りある程には熱中しなかったので辛口で終わる。高校生の時に読んでいたらまた全然違ったと思う。