
はな
@hana_
2026年9月2日
ドロップぽろぽろ
中前結花
読み終わった
そうなのだ。全部全部、言葉になってたまるものか。「感動」だなんて言葉でまるめたくない、そういう胸の高鳴りが、抑えきれないものが、ぽろぽろと涙になってただこぼれていった。p.8
けれども、電車で席を譲られて「結構です」とご立腹の祖父母世代の方や、「おばあちゃん」などの呼ばれて大困惑している両親世代の人たちを見ると、いくつであっても置かれる立場と心持ちのちぐはぐさに戸惑ってしまうことはあるのかもしれないなあ、と考えてみたりもする。だって、人は何歳になるのもはじめてだからだ。p.42
「中前さんといるとき、ぼくはちょっと格好つけてるような気がします」照れ臭く甘やかで、なんて心地のいい響き。そのときもわたしは、「ここ」と心の栞を挟んだのだった。特別にお気に入りの栞を丁寧に挟んだ、そんな夜なのだった。p.113
これからだってきっと頑張る。どうせ頑張る。そうやって毎日の山を1日1日を乗り越えて暮らして、わたしたちは本当に偉いのだ。みんな弱ければすごくすごく強い。だって、ちゃんと拭うのも、泣き止むのもまた自分なのだ。だったら、たまにぽろりと流すぐらい。キュービィロップの涙くらいいいじゃないか。なんの解決にもならなくたって、そんなつもりで泣いてるんじゃあないもんね。この胸にあるのは、言葉にできることばっかりじゃあないもんね。別になんてことない。きっと本当はなんてことないのだ。p.241
