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@bunkobonsuki
2026年9月9日
マレーシアの少数民族、プナン。
狩猟採集に生きる彼らの生活は、日本人から見て奇妙な風習の連続だ。
反省をしない、何もないやつがエライ、犬に赤ん坊の尻を舐めさせる・・・・・・。
プナンと日本を比較しながら、両者の差異に接する。
現代日本と価値観がまるっきり違うプナンの文化だが、私は「案外昔の日本人であれば『自分たちと似てる』と思うのではないか?」と思った。
例えば、ビッグ・マン(大きな男)。
これはプナンにおけるもっとも権力を持った人物を指す言葉である。ビッグ・マンは何も所有していない。経済的観点から見ればむしろ貧しい。
しかし、その貧しさが尊い。
ビッグ・マンは率先して身銭を切り、色んな人に物や知識を分け与え、自らも犠牲にして集団を豊かにした。それゆえに尊敬されるのである。
自らを犠牲に集団を助ける。
これは昭和に生きた祖父母世代を見るとなんとなく共感できるのではないか。
祖父母は孫である私によく服や食事を奢った。自分が働くようになった今、彼らがどれだけ豪勢に振る舞ったかが分かる。
なせ祖父母は財産を孫のために振る舞ったのか?それは彼らの生きた時代が好景気だったのもあるが、なによりプナンのビッグ・マン的な精神が根付いていたからだと考えられる。
有り余った財産を子どもたちに分け与える。
プナンにも文化にもそういう人物はいる(いた)ものだ。
民族の風習は時代によって変わる。
本書に出てくるプナンから見た日本人は奇妙だろうが、数十年経てばプナンも私たちに共感してくれるかもしれない。
