
小石川
@mkgaogao
2026年9月8日
ねじまき鳥クロニクル 第2部
村上春樹
読み終わった
@ 図書館
26/66
この第二部に出てくるセリフに「かわいそうなねじまき鳥さん」というものがある。これを読むと、よく僕に対して「かわいそう」と言っていた昔の恋人のことを思い出す。その人は僕のことを「黒いうさぎ」だと言っていた。懐かしい。その絵本を立ち読みしようとして小さい頃に読んだことがあったのを思い出したな、と今も覚えている。
今でも、自分のことを「かわいそう」と言ってくれる人がいるといいなと思う。そんな風にちゃんと言ってくれる人は本当に数少ないと思うし、思ってても言わない人の方がきっと多いと思う。当時は、やはりその言葉に救われていたんだと思う。
p151 「私はそれをあなたに隠しているわけではないのよ。私はそれをいつかあなたにちゃんと言おうと思っているの。それはたぶんあなたにしか言えないことなの。でも今はまだ言えない。まだ言葉にすることができないの」
p315「だとすれば、何かがはっきりとわかるまで、自分の目でものを見る訓練をした方がいいと思う。時間をかけることを恐れてはいけないよ。たっぷりと何かに時間をかけることは、ある意味ではいちばん洗練されたかたちでの復讐なんだ」
p350「なんていうのかな、あなたのことを見ていると、まるであなたが私のために一生懸命何かと闘ってくれているんじゃないかという気がすることがときどきあるの。変なはなしだけど、そう思うとね、私まで一緒になってだらだら汗をかいちゃうのよね。わかるかな?あなたはいつも涼しい顔をして、なにがどうなっても自分とは関係ないという風に見える。でも本当はそうじゃない。あなたはあなたなりに一生懸命闘っているのよね。他人にはそう見えなくてもね。(中略)それでもやっぱり、ねじまき鳥さんはきっと私のためにも闘っているんだという気がするんだ。ねじまき鳥さんはたぶんクミコさんのために闘いながら、それと同時に、結果的に他のいろんな人のためにも闘っているんじゃないかってね。」