
octo
@mothmanoir
2026年9月11日

青い眼がほしい
トニ・モリスン,
トニ・モリソン,
大社淑子
読み終わった
人種差別や格差、近親相姦などかなり重いテーマを扱った小説。それでいて教条的にならず、説教臭さが欠片も感じられないところに凄みがある。
言って終えば、人種差別とそれに伴う美の規範を内面化してしまった少女の悲劇を描いた小説なのだが、複雑な語りの構成、登場人物の内面描写の豊穣さが単純な理解を遠ざけている。
マクロからミクロへと繰り返される「加害」の歴史性、そのバックボーンとなる「土壌」を描いている、かなり野心的な作品。
発表から半世紀を経てなおアクチュアルで瑞々しい傑作。


