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@nininice
2026年9月11日

老人と海
ヘミングウェイ,
福田恆存
読み終わった
父親に借りた本。
短いながらとても読み応えがあった。
たった一人海に出て魚を獲る生活、そのような人生もあるのだろう。夢に見るのは浜辺のライオン。
夜中に二匹の海豚が小舟の近くに現れ、寝返りをうつように転々と泳ぎまわったり息を吐きだしたりする音がきこえてきた。老人は、雄の吐きだすような息吹と雌の溜息のような息づかいとのちがいを、はっきりききわけることができた。(p.51)
この描写を読んで、このようなききわけが出来る老人のことを心底羨ましく感じた。
けれど、その人間たちにあいつを食う値打ちがあるだろうか?あるものか。もちろん、そんな値打ちはありゃしない。あの堂々としたふるまい、あの威厳、あいつを食う値打ちのある人間なんて、ひとりだっているものか。(p.85)
おい、兄弟、おれはいままでに、おまえほど大きなやつを見たことがない。お前ほど美しいやつも、おまえほど落ち着いた気高いやつも見たことがないんだ。さあ、殺せ、どっちがどっちを殺そうとかまうこたない。(p.105)
老人が、身体を痛めながらも常に闘う姿勢であること、常に考えることを止められないこと、生きる、ということが研ぎ澄まされているように感じた。気高く、美しく、威厳のある魚に情を感じながら、殺すことを躊躇わない。魚と自分との二者のみの世界。
