
秋雨
@akhno_k6
2026年9月11日

金閣寺
三島由紀夫
読み終わった
紙の本
2026年読了本
金閣寺
最後まで主人公が未知の存在のまま駆け抜けた、自分にとっては珍しい作品でした。
おそらく自分と主人公では美の観念が違い、相容れなさを読みながら感じていたのかもしれない。でもたぶんほとんどの人がそうだったんじゃないかと勝手に思った。
主人公の独りよがりな思想に触れながら、罪悪感に苦しんだり魅了されたりする様子は、悪いことを企む時の感覚と似ていると感じて、それが自分には嫌悪とも面白さとも感じて、他では中々得られない読書体験に感じました。
最後の柏木との「世界を変貌させるのは行為か、認識か」という語りは、最初は「だって物事を決定づけるのは結果なんだから、その結果を生むには行為が必要じゃん」と感じた行為派の自分も、主人公の辿る結末を見て意見を変えようかと悩まされ、楽しかった。
いわゆる共感というものは、主人公にも柏木にもその他すべての登場人物に対しても皆無だったけど、それゆえに理解の難しさと"理解したさ"を感じられた。
ただ、主人公の辿った道が、三島由紀夫の生涯を想起させられる。最後、主人公は「生きよう」と決定するが、三島由紀夫は自決を選んだ…という分かれ道のように感じてしまった。
あと心の中のオタクが「鶴川が好きだったの、ぜってー主人公だったろ!」と叫びました。手紙読んだあとの主人公の態度からたぶん違いそうだけど、自分の中ではそうだそうだと同意してる。