金閣寺

14件の記録
- ヨル@yoru_no_hon2025年5月20日読んでる「五月の夕方など、学校からかえって、叔父の家の二階の勉強部屋から、むこうの小山を見る。若葉の山腹が西日を受けて、野の只中に、金屛風を建てたように見える。それを見ると私は、金閣を想像した。」(p5~6より引用) 「吃りは、いうまでもなく、私と外界とのあいだに一つの障碍を置いた。最初の音がうまく出ない。その最初の音が、私の内界と外界との間の扉の鍵のようなものであるのに、鍵がうまくあいたためしがない。一般の人は、自由に言葉をあやつることによって、内界と外界との間の戸をあけっぱなしにして、風とおしをよくしておくことができるのに、私にはそれがどうしてもできない。鍵が錆びついてしまっているのである。」(p7より引用) ちょうど五月に読みはじめている。「若葉の山腹が西日を受けて、野の只中に、金屛風を建てたように見える。」や「その最初の音が、私の内界と外界との間の扉の鍵のようなものであるのに、鍵がうまくあいたためしがない。」など、文章の美しさや比喩表現にぐんっと引き込まれる。わたし三島由紀夫けっこうすきかも!!となっている。まだまだ序盤。
- ヨル@yoru_no_hon2025年5月18日読み始めた田植え。昨日は雨降りで天気に振り回されながらの作業だったけど、今日は曇りの予報だから大丈夫そう。むしろ快晴なぐらいで、風が心地よい。無事に終わるといいな。 朝になんとなく『金閣寺』を開く。まだ冒頭。 三体Ⅱ、ハウルと共に読むつもり。
- pamo@pamo2025年3月17日買った読み終わった感想文章があまりに美しすぎる。直接描写せずに読者に理解させる、表現力に脱帽。 誰かに愛されたいという渇望とどうせ愛されないという諦めの同居する心。聡明な大人ならば不器用な自分の内面を理解して可愛がってくれるはずだという幼稚な期待。明るく照らしてくれる友人よりも、沼へと引きずりこむ悪友に惹かれてしまう無防備さ。 全てが青春期に思い当たりすぎてつらい。 結末に向けて、確実に訪れる破滅へと向かっていくのが感じられてどんどんつらい。
- 村崎@mrskntk2024年1月8日むかし一度読んだきりでしたがなんか急に「そうだ、金閣寺を読もう!」となった。 文章がやっぱりかっこいいんですけど、主人公の溝口の金閣寺に対する病的なまでの愛がところどころでおもしろい。ことあるごとに金閣の幻を見てしまうのですが、ときには女性の乳房も金閣に変貌してしまう、それはさすがに難儀じゃない?