
のねこ
@nyajikey
2026年9月12日
蹴りたい背中
綿矢りさ
読み終わった
学校で孤立気味であり、本当は寂しいしクラスメイトの輪に入りたいと思いながらも、ツンケンな言動を取ってしまう「私」。
彼女の行動はどこか懐かしく感じるとともに、時折共感性羞恥で胸が痛くなる。
そして同じく孤立していながらも、読者モデルに夢中で周りの目なんて全く気にしていない「にな川」。
イケメンでもないし、むしろ自分ならちょっと引いてしまいそうな描写もある。
けれど「私」はにな川に惹かれていく。決して恋などの甘酸っぱくて綺麗な感情ではなく、それは「背中を蹴りたい」という衝動として現れる——……
本当の高校生が語っているような文章で、さくさく読めてしまう。
それでいて、思春期特有の感情が五感と比喩を駆使して巧みに描き出されていて、ずっと胸をつねられてるみたいな感覚だった。
ある意味“未熟な”恋なのか……?
ともかく、良い読書体験だった。


