蹴りたい背中
167件の記録
- コー@koobs-books2026年7月7日読み終わった解釈難しいけど、スラスラ読めたし、なんか心に残った。 みんな言ってるけど、文章上手かったなー。 数日前に読んだ安部公房よりも比喩の数多かったけど、全然くどくなくて、主人公の主観をうまく表してた。 ストーリーは純文学っぽいのかな?ちゃんと、要所要所でイベントがあって、ちゃんと進んでいく感じは感じたけど、あくまで日常を描いてるからリアリティがある程度の話だった。 純文学は話の筋じゃなくて、人の感情を読むものなのかもな。 会話がほとんどないのに、読みやすいのは文章のうまさもそうだけど、人の感情を書くのが上手いのかもって思った。 特に、わからないものをわからないものとして描写し続けるのが上手い。 主人公の気持ちも恋愛と主人公の嗜虐趣味が混ざってるのか、学校で上手くやっていけない自分を守るための蹴りなのか、あるは別なのか…分からないが、それをそのままで読ませるのがすごく良かった。 主人公以外の登場人物も正論を言ってるなって感じる瞬間もあるけど、みんなの輪にいるための、迎合した自分を正当化するための発言に思うこともあるから、みんな極端に見えて、正しさなんてどこにもない気がした。 全部が曖昧で、輪郭がはっきりしない。自分でも自分がわからない。若さってそういうものだよね。今もわからないままだけど。 それを上手く描けててすごいなって感じた。 結局、みんなそれぞれの主観で生きてる。高校生って、いや人間ってそういうもんだよね。


ウニさち@unira2sc2026年7月3日読み終わった「今のように1人だったら絶対寝られない、寝たふりをするだけで。」p92 「先生は物分かりいいから。運動場を整備し忘れても、体育倉庫の鍵を閉め忘れても、部活の後みんなで酒を飲んでも、こればっかり。軽蔑するような響きはまったくない。だからこそ頭に白髪の混じった大人が、物分かりいい、なんて言われているのを聞くと、やるせない。長く生きる意味ってあるのかも思ってしまう」p106 私が生まれたのが2003年だから、生まれた頃に芥川賞を受賞した作品。 中高生の頃のとにかく周りの目が気になっていた時を思い出した。休み時間に頭を伏せていてもをしても周りの目を気にせず寝られる時なんてなくて、五感が妙に冴えてしまったあの感覚。それを紛らわすために友達と話して意識を外に向けて取り繕っていた時の窮屈さ。(それが悪いとは思わないけど) ハツはにな川に対して、自分と同じ孤独を投影してみたり、全く違う部分は理想化してみたり。かと思ば嫌悪感や気持ち悪さを蹴りたいと表現してみたり。 私は今の悩みや感情にリンクする作品が好きなんだけど、それでいうと少し読むのが遅かったなあと思う( i _ i ) これを読むのが高校生だったらもっと共感できてたかもしれない。芥川賞受賞した2004年頃に大人だったとしてもいいなと思えてたかも。 高校生だったら「こういうバカなクラスメイトいるよねー分かるー。」と思えてただろうけど、今読むと高校の時に妙に達観したフリして迎合しない子いたなあ、と感じる。
園@10942026年5月2日読み終わったどうしよう、ほんとうに好きだった。高校生のひりひりした危うさの描写がうますぎる。綿矢さんが19歳でこの作品を書いたと知ったときはとんでもないなと思ったんだけれど、今思えば、これは逆に10代じゃないと書けない作品だったのかも。でも10代にしてはとても文章が巧みすぎて、だからこその芥川賞なんだなあと思うなど。




akb@ebony_first2026年4月20日読み終わったそういえば読んでなかったなと手に取り読了。あまりにも文章が上手い、嫉妬するくらい上手い。感情のところは生々しすぎて、逆に思春期で読んでたら苦しくなりそうだなと思った。大人になって読むと、痛々しさも可愛らしいなと思う。

五月晴@satsukibare2026年4月4日読み終わった主人公のことを意固地でひねくれた女の子だなあと思うと同時に、自分も同じ年頃だったときに周囲に対して、似たような視線を向けていたような気がして、恥ずかしくてからだがきゅっとなるような、喉の奥がそわそわするような気分になりました。 自分と同類と見なされるような同級生の男の子に対するねじれた感情がとても生々しい、とても興味深い小説ですね。 「認めてほしい。許してほしい。櫛にからまった髪の毛を一本一本取り除くように、私の心にからみつく黒い筋を指でつまみ取ってごみ箱に捨ててほしい。 人にしてほしいことばっかりなんだ。人にやってあげたいことなんか、何一つ思い浮かばないくせに。」 強烈な一節でした。
形から入る読書民@kero08232026年3月28日一気読み以前気になった作品を衝動買いからの一気読み。 高校生くらいの頃に抱えていた痛さとかもどかしさみたいなものが溢れている。 書き出しから自然に引き込まれてどんどん読み進めてしまった。








- さき@sakisaki09212026年3月24日読み終わったなんかあれだな 10代が書いた10代の話を面白く読める年じゃないってことなのかな.... アラサーはアラサーらしくアラサー小説読むことにします

楡@etemotust2026年3月18日読み終わった再読再読したらほぼ覚えてなかったし、本当に解釈に迷う小説だなと思った。 「さびしさは鳴る。耳が痛くなるほど高く澄んだ鈴の音で鳴り響いて、胸を結めつけるから、せめて周りには聞こえないように、私はプリントを指で千切る。」 鳴る寂しさは感傷的なロマンチックなさびしさではなく、切実に締め上げるようなさびしさだろうなと思う。 主人公のハツは控えめに言ってもかなり本人に問題が多そうなのに対して、周囲の人間は唯一の友人である絹代の対応しかりそのグループメンバーの対応しかり部活の先輩の発言しかり、かなり冷静で地に足がついている。(それはそれで、高校生ってこんなに聡いっけ?と首を傾げたくなる気もする)この対比が目を覆いたくなるような居た堪れない気持ちに追い込んでくるのだが、ハラハラしながら読んでたどり着くラストが気怠い朝方なのがとてもいい。 ハツのにな川への「蹴りたい」は嗜虐と恋慕がないまぜになった、絹代が連想しているようなシンプルな恋愛感情ではない執着なんだと私は思うし、ハツはにな川と健全なコミュニケーションをとれないまま高校生活を終えるのではと思うけど、卒業してからも度々思い出すような、熟れない硬くて苦い果実のような時期にしか結べない絆を持つんじゃないかなと思う。
おとうふだいすき@otofu2026年3月16日読み終わったうーん、すき! 上手く言えないけど、余韻がある感じがいいな、なんか。 主人公は高校生。 「私は私と付き合う人間を自分で選んでるんだ!」みたいな、こじれた自意識を抱えたぼっちな女の子。 そんな彼女が、同じくぼっちで、アイドルが好きな男の子と、ふとしたきっかけで話すようになる。 物語の展開としてはこんな流れだけど、濃ゆく描かれているのは 「(自分を絶対に1番に好きになってはくれないけど)目の前で、自分に心を許してくれてるこの人」を「痛めつけたら、どうなるんだろう」というめんどくさい好奇心にある (だから"蹴りたい背中")。 その感情がふと立ち上がる瞬間の描写だったり、それ以前から滲む主人公の痛々しさも含めて、 どうしようもなく惹かれてしまうような1冊だった!
さみ@sammymmy_maru19942026年2月20日買ったかつて読んだこの小説は、 15年以上前、中学生の私が生きるためにしがみついていた本。 居場所のない学校の中で 物理的にしがみついていたので、 爪が食い込んで穴が空いているページが多数ある。 ぐさり、と刺さって、 人生の指針となった一文がある。 一字一句まで覚えていないのだけど。(作者に失礼ながら) 「人にしてほしいことばっかりなんだ。やってあげたいことなんか、なに一つ思い浮かばないくせに。」 人に不満があるたびに、 これは戒めのように頭に浮かんできます。




ゆき@yuki10242026年2月16日読み終わった思春期の辛さと孤独が、二重に痛かった。 思春期の「自分ってなんだろう?」期に、孤独でみじめだと、その現実を受け入れられない。だから自分は特別という物語に縋ってしまう。 恐くて閉じて孤独になって、恥をかくのが恐ろしくて閉じるのに、閉じると余計に恥をかく。 特別には夢中になれる幻想が必要だと思う。私だけの世界、俗世のあなたたちにはわからない世界。 そこに縋れれば、みじめな現実を忘れられる。 主人公も、みじめは辛いから、特別に縋ろうとしてるけど、自分だけの世界が弱くて、現実が強く迫ってる。 にな川は、推しに夢を見て、幻想を抱いて、その世界に閉じこもってる。現実はみじめでも、幻想が強い。 似たもの同士なのに、特別という物語に浸る力の強いにな川に、主人公は苛立って、余計に孤独を感じて、同じところまで降りてきて、現実の同じ苦痛と惨めさを味わって欲しかったのかな、と私は感じた。 孤独は寂しい、誰かと孤独を分かち合いたい。 分かち合えれば、ふたりで特別な世界だって作れるのにね。

- 不管稜太@r_f_12025年12月20日読み終わった綿矢りささんの小説の主人公らしい主人公。 変わった主人公が小説を通して社会を感じ、成長するという構成は『インストール』等他の作品にも通ずる気がする。 「蹴りたい」という欲求こそが主人公とにな川の関係を表していて、恋心とも見れるが、恋心と一括りにするのも違う。それでも、変わった恋の形なのかと思った。 主人公とにな川は似ているが、違っている所もある。二人が孤独を感じるようになったことで、ある種想いを共有する。


- ぽの@hoa45672025年9月18日孤立した高校生の短い時間を描いたお話。びっくりするくらいハツのことがわからなかった。 どういう感情で、どうしてこの行動…? 短くてすぐ読んじゃったけど、全然わからなかった…




成功者の味方は怠慢な他人@No_Read_No_Life2025年9月13日読み終わった借りてきた書き出しの「さびしさは鳴る」から心情を書き連ねた冒頭や物事に対しての例えの多さが思春期真っ只中の主人公の内向的な性格を映し出していた。特に「人間の趣味がいいから幼稚な人と喋るのはつらい」や「先輩達は自分達に染まらない私を脅威だと思っている」などの他の人とは違う自分を無理矢理評価する思春期特有の拗らせ方の描写が素晴らしいと感じた。 思春期の気難しさやアンバランスさをラブコメ青春物語ではなく、ある種の気色悪さという視点で描いていて、それを強調するかのように友人である絹代が2人の関係を「恋愛」という安易なカテゴライズをするのに対し「蹴る」という独特な答えを生み出していた。 巻末の解説にはこの作品が売れた理由の一つとして「今風の若者を描いている」事を挙げていたが、この作品で言う今風の若者とは我が道を行く2人なのか、グループに属する事を優先する他のクラスメイトなのか、はたまた両方なのか疑問に思った。作者は当時19才でこの作品を書いたそうだが、俯瞰で見る力が飛び抜けているなと感じた。 380円

あさだ@asadadane2025年8月31日読み終わった小説綿矢りささん初読。己に対しては鋭敏だが、それゆえ他者からの感情に鈍感だったり穿った見方をしてしまう思春期が繊細に描写されている。にな川の全能感が最高!行動は最悪な害悪オタクだけど!


みさき@misabook2025年8月10日読み終わったなつかしい。 なつかしいのだけれど、この作品を初めて読んだ当時の私はこの物語のよさがわからなかった。わからなかったというよりはつらかった。学生生活なんて現実だけでもうこりごりで、高校生が主人公の物語なんて読んでられるか!って感じだったんでしょうね、、 今回改めて読んだら、感情がジェットコースターばりにびゅんびゅんして甘酸っぱい「ザ・恋愛小説」じゃないところが良い。このうまくいかなさ、もどかしさ、それからなにもかも書かれすぎていない余白のあるところがとても好みでした。
はなまくろ@bottlesbonus2025年7月3日読み終わった夜ふかしの読み明かしの読者会にて取り上げられていた。第130回芥川龍之介賞受賞作。今読むと主人公は拗らせすぎていてみてられない。にな川も変なところはあるが今の時代だとごく普通の男性にみえる。しかし当時(というか学生の頃)の自分が読むとおそらく主人公はごく普通の女性であり、にな川は拗らせたオタクだと感じただろう。時代によって印象が変わる作品だと感じた。
mizuki@mizukikometa2025年5月5日読み終わった群れるのは嫌いだけど1人になるのも怖い。高校生の時の感情を思い出した。 自分の未熟さ、恥ずかしさを抱えて、にな川の歪さ、醜さを見ると加虐心みたいなものを煽られるのだろうか? マイクロアグレッションの逆みたいな?
- 村崎@mrskntk2022年8月31日再読とにかくまず冒頭が完璧すぎる……。あらためて考えるとすごい、文章で胸がどきどきする。何度読んでも完成度というか表現力の高さに驚く。さびしは鳴る、という衝撃的な一文からまったく浮くことなく、つまりどういうことなのかをきれいに描写。ハツの性格を思うと、「胸を締めつけるから」というのがまたいい。 ハツからみたにな川は、すこしまぶしい。きらきら輝いているわけではないのに(むしろじめじめしている)、オリチャンという芯が一本通っているからか、くだらないと吐き捨てたくなるクラスメイトや部員とはどこか違ってみえる。そんなにな川に認められたい、自分をみてほしいと思う心理は痛いほどわかる。 自分が見下していたはずのクラスメイトたちが、本当は自分よりもいろいろなことを考えてくれていたのかもしれないと気づいてしまったときの恥ずかしさ、侮っていた教師が自分をみてくれていたことを知ったときの安堵感と情けなさ。そんな感情におそわれて逃げ出したくなった先にあったのが、にな川の背中だったのだと思った。
- 夜井@beginner_reading1900年1月1日読み終わったこの話の後に主人公がどうやって厳しい高校生活をくり抜けていくのか見てみたいと思った。ちょっと自分とハツが似ていた。クラスの男子が自分に話しかけるときに位が下の人に話すような態度というところと授業の合間の10分休みの表現が良かった。主人公には夢中になれるものがあって良かったなと思う。一つでも夢中になれることがあってそのことが潰されなければ、高校は卒業できるだろうな…























































































































