
紫香楽
@sgrk
2026年9月11日
地図と拳 上
小川哲
読み終わった
今の日本すぎる
巻末に「不適切な差別的呼称・用語が使用されています」の注意書きがあるんだけど、それについて「小説として俯瞰的に描かれることで、いまだ存在するこうした差別や偏見を生み出した状況や人間心理を批評的に捉えなおす契機となると考えております」と説明されてて、とてもいいと思った。
上記注意書きもだし、細川の物言いとかもう本当に今現代にもある排外主義や日本人・日本中心でものを考えている人たちへの皮肉すぎるんだけど、既に染まってる人には手遅れだとしても、まだそうなってない人が読んで色々知ったり考えたりするきっかけになるだろうなと思った。
日本語って日本だけで使われてる言語で基本的には日本人しか用いないから日本にとって都合の悪い、日本が敵として描かれれる話、恥ずべきことをしたような話って著しく少なくなるわけで、こういう日本側がひどいことした、憎まれる話があるのって大事だよなと思った。そういう視点にあまりにも慣れてなさすぎて加害者の自覚が持てない人たちが自虐史観とか言っちゃうんだろな。
小説家として社会のためにできることってなんだろうと考えて描いたのだろうなと思って、小川哲さんすごいな〜〜〜偉いな〜〜〜と思った。
現代的な価値観で(創作)歴史小説を描くという点でも新鮮でいいなと思った。
歴史小説ではなく創作歴史小説なのも好印象。
賞取ってるのもそう言う社会的な意義というところも非常に大きそうと思った。
上巻は正直わりとスロースターターを感じたんだけど終わりがけ細川が満鉄やめてギア入って来た気がする。