
it_shine
@it_shine
2025年4月6日

文学のエコロジー
山本貴光
読んでる
「心」の移り変わりや振る舞いについて検討していく章に入った。
『イリアス』と『老人と海』を題材に。心の移ろいは目に見えるわけではないということを前提に、行動と、心の振る舞いの変化がどう描写されているのかを見ていく。行動によって、心は変化するように見えるし、それがどのようにして効果的に描写されるか、ということを題材をもとに例示していく。
この章から、コンピュータシミュレーションを作ることはあまり考えず、小説に書かれていることをひたすら検討していく形になっていく(ちょっとはコンピュータだとしたら、という検討もある)。要するに、他のメディアだったらどう描くかということを検討することによって、小説、文学はどう描写するのかを明らかにしたいのだろう。その点は最初から一貫して面白い。
