ほんむすびころりん "夏帆" 2026年9月13日

夏帆
夏帆
村上春樹
何となく村上春樹さんの作品は癖がある印象だったけど、本作は全体的に読みやすくページを捲る手が止まらなかった。 前半のルッキズムの件は思わず唸った 展開は面白いのだけど、いちいち「これは何のメタファーだ…」と考え始めるとドツボにはまる… 結局読了後も私には正直難解であった… 後半数ページ、夏帆がシロアリの女王を討伐する場面、どうにも躊躇してとどめをさせない夏帆と、彼女の背中を押す本当の母親の様子にじわっと泣きそうになった。昔から何となく折り合いが悪く親しく感じたことがなくても、その身体から生を受けて滋養を貰い育ててくれた実の母を、万が一殺すことになったら…と心を決められない夏帆の姿が心苦しかった。 夏帆が母親に対して感じている呪いを自らの手で解く、というある意味、母娘の間の静かな確執から目を逸らすことなく「出口」を見つける、という物語だったのかなと。
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