
うえの
@uen0
2026年9月12日
千個の青
カン・バンファ,
チョン・ソンラン,
坂内拓
読み終わった
少し未来。
便利になりつつ、その便利さの名目で押しやられた皺寄せを確かに描きつつ、断絶や分断を選ばなくても共に歩める道もあるはずだ、という物語。
こんな世の中だからこそ、効率とかコスパとか、そういうものから少し距離を置いて、追い立てられない時間というものを意識的に求めていきたいなという気持ちになる。
動植物への眼差しがとても優しくて豊かで、優しい気持ちになれる小説だった。
言葉------------
「恋しさがどんなものか、説明してくれませんか?」
「記憶をひとつずつ捨てることよ」
「ふとした拍子に思い出すんだけど、そのたびに、もう元には戻れないんだって認めるの。そうやって心に抱いてる塊をひとつずつ切り離していくの。全部なくなるまで。」
「心を切り離すことが可能なんですか?死んじゃいますよ」
「そう。こうしてわたしも死んでいくんだろうな、死んだらすべて終わるんだろうな、そう思いながら生きるのよ」
それでも、わたしたちが不幸な未来を想像するからこそ、その不幸を避けることももできるんだって信じたい
死なない限り時間は永遠に流れるんだから、ちょっと立ち止まるくらいなんでもないさ
わたしたちはみんな、ゆっくり走る練習が必要だ
つらければ投げ出すのも手だ。たとえ、生けるものがなにかを投げ出すには、とてつもない努力を要するとしても。
すべての声を聞きながら生きる必要はないんだ