千個の青
28件の記録
- uruoh@uruoh2026年9月23日AIがより進化しヒューマノイドが当たり前に存在している世界が背景。そこではコンビニのバイトは勿論、競走馬の騎手までも専用のヒューマノイドが存在している。人間より軽量化されているのでより馬が早く走れるというわけ。ひょんなことから、製造過程で騎手用の内蔵チップの中に認知能力と学習能力の備わったヒューマノイドの内蔵チップが紛れ込んでしまい、騎手には不釣り合いなスペックのロボット「コリー」が生まれる…というところから物語は始まる。 ヒューマノイドなんて近未来的!と思うかもしれないけど、テクノロジーが発展しても動物(馬)への扱いは変わらないという点をはじめ、「そこは発展しないんだ」と思わされるシーンが多く、それが物語にリアリティを持たせていた。どんなに発展しても、理性の果てには人間のためだけの合理性だけが残る、ということなのかもしれない。 コリーを取り巻く人間は非常に多いのだけど、その中でも中心的人物の1人である姉妹の片割れ、ウネがそれを象徴している。 彼女は生まれながらに下半身の神経が麻痺しており物心ついたときから車椅子生活。SF小説なので優れた義足はあるけど、ウネの両親は片親で貧しく買うお金がない。 ウネが「自分は自由だ/社会が不自由にさせてるだけ」(意訳)と心内で本音を溢すシーンがある。必要なのは自由に歩ける足ではなくて、車輪に優しい滑らかな歩道と、車輪でも登れる段差や階段なのに、テクノロジーが進歩しても弱者のためのインフラは一向に整わない…というのは非常に示唆的だと思う。 「弱者のための進歩じゃない、強者をより強者にさせるだけの進歩(であり技術)」という一文は痛烈で心に残った。 そんなウネにも、妹ヨンジェ、母ボギョンにも、ドラマがあり苦悩があり白黒つけられないままならさがある。馬のトゥデイ🐎含めそんな登場人物たちを、コリーが光ある方へと導いていく話。どんな結末になるのかはぜひ読んで知ってほしいところ。 この本で大好きなシーンや台詞が本当にたくさんある。 なかでも話の核となる「幸せだけが恋しさに勝てる」という言葉はどんなときも忘れないでいたい。
うえの@uen02026年9月12日読み終わった少し未来。 便利になりつつ、その便利さの名目で押しやられた皺寄せを確かに描きつつ、断絶や分断を選ばなくても共に歩める道もあるはずだ、という物語。 こんな世の中だからこそ、効率とかコスパとか、そういうものから少し距離を置いて、追い立てられない時間というものを意識的に求めていきたいなという気持ちになる。 動植物への眼差しがとても優しくて豊かで、優しい気持ちになれる小説だった。 言葉------------ 「恋しさがどんなものか、説明してくれませんか?」 「記憶をひとつずつ捨てることよ」 「ふとした拍子に思い出すんだけど、そのたびに、もう元には戻れないんだって認めるの。そうやって心に抱いてる塊をひとつずつ切り離していくの。全部なくなるまで。」 「心を切り離すことが可能なんですか?死んじゃいますよ」 「そう。こうしてわたしも死んでいくんだろうな、死んだらすべて終わるんだろうな、そう思いながら生きるのよ」 それでも、わたしたちが不幸な未来を想像するからこそ、その不幸を避けることももできるんだって信じたい 死なない限り時間は永遠に流れるんだから、ちょっと立ち止まるくらいなんでもないさ わたしたちはみんな、ゆっくり走る練習が必要だ つらければ投げ出すのも手だ。たとえ、生けるものがなにかを投げ出すには、とてつもない努力を要するとしても。 すべての声を聞きながら生きる必要はないんだ
サヤ@sayaemon2026年8月1日読み終わった装丁に惹かれて前情報無しで読み始めたけれど、SFといっても現実とほぼ地続きのヒューマンドラマで読みやすかった 物語の舞台は近未来の韓国で、競走馬とその騎手を務めるヒューマノイド、彼らを取り巻く人間達の群像劇が展開されていく 動物愛護、AIとの距離感、ハンディキャップに対するケアと社会の意識、友人家族関係…と、描かれるテーマは多岐にわたる けれど不思議と説教くさくは感じないのは、結論やお題目を振りかざすのではなく、登場人物達ひとりひとりの闘い(挫折からの復活、前進)の過程こそを丁寧に描いているからだと思った 生き辛さを抱え、時に立ち止まってしまったとしても、再び一歩踏み出せばいい ゆっくりと力強いはじめの(そして何度目かの)一歩を後押ししてくれる、とても優しい、励ましの一冊

Shino@hr_9292026年6月5日読み終わった「生きてくってことは、そういうチャンスにめぐり合うってことでしょ。生きてて初めてなにかを変えることができるんじゃない」 めちゃくちゃ良かった 荒削りなところがないとは言えないけれどそれが気にならないくらい心に響いた ウネとヨンジェの姉妹はもちろん、コリー、ボギョンのストーリーにもじんわりと心をあっためられて気づいたら涙が出てくる
そこ@honto_umi2026年1月20日読み終わった心の目からハイドロポーーーンプっっっ(´;ω;`) ウウッつらくてしんどくてままならないけど、同じくらいあったかくて、やさしくて、素敵な物語だったよぉ……(´;ω;`)

nogi@mitsu_read2025年6月9日積読中@ トンガ坂文庫途中で積んでいるけどいまのこの、韓国SF読む流れで読みたい気持ち……読みたいものが家(積本)にもありすぎる…… これはトンガ坂文庫さんで数年前に通販したものなのだけど、いつか行きたい、でも現地までの道のりのハードルが高い独立系書店は通販があるのがほんとにありがたい〜 コロナの時期、全国各地の独立系書店で通販するのが楽しくて、思えばあの頃からそういう買い方にはまったのだった
かなむに@kanamuni_10212025年3月26日買った読み終わったいまいち推しきれない作品。 ヒューマノイド騎手のコリーが、単語を1000個しか覚えられないという設定なのだけど、特にそれが物語に影響してこず。普通に会話しているし。タイトルにも千個と付いているのに惜しい。 またテクノロジーは弱い人を助けるのではなく、今も強い人をさらに強くするために発達すべき、という意見が出てくるが、障害者=弱いということを否定しているのはわかるのだけど、そう納得しようとしてもどうしても引っかかる。 弱くてもいいじゃん、弱い人を助けるテクノロジーでいいじゃん。





















