ゆらゆら "魔都" 2026年9月13日

ゆらゆら
ゆらゆら
@yuurayurari
2026年9月13日
魔都
魔都
久生十蘭
夏から読んでる久生十蘭祭りの中でも、500頁超えの長編。戦前、1930年代の作品で、かつ殺人事件を扱った探偵もの(警察と新聞記者だけど)の娯楽小説の枠なので、サービス精神ある講談調の語りで進んでいくのは、雰囲気を楽しめて良かった。 物語自体は雑誌連載だからか、なかなか筋が進まなかったり、“東京の地下には、江戸時代に引かれた上水・用水路が暗渠としてあり、まるで迷宮のようで…”と、考証めいた閑筆を弄したが…と語り手自ら認める脱線があったり、かと思うと急に予想もつかないほうに展開したりで、結構読むのに時間かかったかも。 あと、警視総監や財閥やヤクザや外国の皇族やらが出てくるせいか、一条ゆかり先生の『有閑倶楽部』(大好き!)にも雰囲気が似てるなあとずっと思ってた。 誰か現代の講談師に、うまく連続物にしてやってほしいとも思ってたら、解説に、昭和51年にNHKで坂本九が三夜連続計45分で講談調で語ったのが放映されたとあって、観てみたかった。小樽の文学館に展示のあった花輪和一の劇画調の挿絵は、その時に放映されたのを「幻影城」に再録したのだと知ってらそうだったんだ!と、なった。
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