
j-a
@und_Meer
2026年9月12日
生物から見た世界
クリサート,
ユクスキュル,
日高敏隆
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主体の行動が客体からの知覚標識に始まり、客体に作用標識を刻むという環状を成すという機能環の説明や、主体(それぞれの生物)が分割可能な時間に基づく知覚時間、時間に対する主体の先行など興味深かったが、7章の作用像にかんする説明および人間の環世界についての説明は腑に落ちない部分が多かった。
たとえばユクスキュルは「個体の目的」を否定して個体を超えた種じたいがもつ設計を支持する立場を取っていて、ある生物の事例を説明するときも個体Aと個体Bを区別せずに等質性を仮定しているような書き方をするいっぽうで、人間の環世界を説明する際には、「人種(おそらく民族/文化集団と互換的)」や「職業」によって作用像が異なるといった説明がなされる。「個体を超えた設計」を徹底するならば、これは文化的特徴によって人間集団を分割するカテゴリをあたかも自然/生物種かのように扱う差別的で誤った立場になりかねない気がするし、そうではなく「ヒトという種は複雑なので文化集団(引いては個人)によって異なる環世界を持ちうる」という話ならば結局人間中心主義的な議論に戻ってくるのではないか。
