生物から見た世界
118件の記録
j-a@und_Meer2026年9月12日買った読み終わった主体の行動が客体からの知覚標識に始まり、客体に作用標識を刻むという環状を成すという機能環の説明や、主体(それぞれの生物)が分割可能な時間に基づく知覚時間、時間に対する主体の先行など興味深かったが、7章の作用像にかんする説明および人間の環世界についての説明は腑に落ちない部分が多かった。 たとえばユクスキュルは「個体の目的」を否定して個体を超えた種じたいがもつ設計を支持する立場を取っていて、ある生物の事例を説明するときも個体Aと個体Bを区別せずに等質性を仮定しているような書き方をするいっぽうで、人間の環世界を説明する際には、「人種(おそらく民族/文化集団と互換的)」や「職業」によって作用像が異なるといった説明がなされる。「個体を超えた設計」を徹底するならば、これは文化的特徴によって人間集団を分割するカテゴリをあたかも自然/生物種かのように扱う差別的で誤った立場になりかねない気がするし、そうではなく「ヒトという種は複雑なので文化集団(引いては個人)によって異なる環世界を持ちうる」という話ならば結局人間中心主義的な議論に戻ってくるのではないか。

追イ風@oikaze2026年9月6日読み終わった人々が「良い環境」というとき、それはじつは「良い環世界」のことを意味している。環世界である以上、それは主体なしには存在しえない。それがいかなる主体にとっての環世界なのか、それがつねに問題なのである。
しがない@ooe2026年9月2日読み終わった古典ではあるが、古典的名著とは思わなかった。だが思考の転換を促す一冊としての価値は大いにあった。当時の科学や人間中心主義に、生物の視点からメスを入れた革新的なトピックである。それは今の時代でも、そういったステレオタイプの人種にはストレートで突き刺さるだろう。 故に古典として残っている。 この本のメインは「環世界」の話である。 要するに「主観は人間だけのものではなく生物にもあるんだよ」ということ。 今までの科学では、生物は一匹〃〃ではなく種という塊であり、それが一括りに客観として語られていた。しかし、生物の一匹〃〃に独自の主観があることを本書では説法している。この本のおもしろいところはそこにあり、主観を排して客観をメインにしているはずの科学の場に「主観」というもの改めて持ち出してくるのである。しかもそれが生物学という”科学”を基にしているのがまた興味深い。 つまりその試みは、科学というデータの集積物から生物の命を取り戻す試みでもある。それは簡潔に言うならば、スクラップ工場の丸まった鉄屑から50年もののロールスロイスを復活させるようなものなのだ。 それによって科学の基となる客観の在り方が改めて問われる。実験動物となるモルモットも一匹〃〃が生物として「生きている」のだ。 個人的に特に好奇心を燻られたのはダニの話だ。 ダニは匂いに反応し、その匂い目掛けて飛びつく。それ自体が機械的反応を思わせるのだが、ここで自分が思ったのは、人間も五感を通じ特に目で物を認識する、そしてそれに反応する、つまり、事象を認識し反応するという点では「ダニも人間も相違がない」ということだ。ただ人間と大きく違うのはダニには目が見えていないということである。しかし、それは逆説的に、それぞれの生物に独自の主観「環世界」が存在するということを証明する。 それによって、生物それぞれに千差はないということが言えるだろう。人種の垣根に優劣がないと人類学から提唱したのはレヴィ=ストロースであるが、生物学の目線からそれを提唱しているのが本著である。 なるほど、そう考えると本著が古典的名著と位置づけられるのは納得なのである。 しかし、だからといってレヴィ=ストロース『悲しき熱帯』を読むかと言ったら別問題なわけで。 そういう点で自分にとっては古典的名著と言えず、あくまで本著は古典としての位置付けなのである。 岩波青文庫の中では”超”読みやすい部類ではないだろうか。
- gakkie@gakkie732026年7月15日ちょっと開いた生態心理学と繋がる話かも!と思い読んでみたけど、自分は人間以外のいきものにはあんまり興味が湧かないことがわかった。もう少し若い時に読んだらもっと面白かったかも。

- ゆすら@yusuraume2026年6月16日買った読み終わった「まえがき」の部分が一番難しいので、最初のほうをある程度飛ばし読みしていいかも。書いてあることは難解ではあるけど、挿絵があって読みやすい。自分の考え方の土台になっている本。


プールに降る雨@amewayamanai2026年5月10日読み終わった國分功一郎の『暇と退屈の倫理学』で出てきていていつか読もうと思っていたのだった。 生物それぞれに環世界というものがあって主観的な感じ方が異なるという話。 生物学の範囲は越えるが、人間どうしでも同じ世界に生きていると思い込んでコミュニケーションに齟齬が生じるケースはままあるなとか、同じ人間でも徒歩と自転車と車では世界の見え方がかんたんに変わるよなと思うなど。

栞@cbes_5o__2025年12月22日読み終わった言葉が難しくてよくウトウトしながら読んでいたけれど、理解できる部分はとてもおもしろい。ずっと、目の前にはないはずの妄想した景色や幽霊(私は見たことない)が見えるのはなぜなのか、と考えていたことが書かれていた気がするので、もう少し理解できるようにまた読み返したい。
有給ザリガニ@holiday_crayfish2025年12月13日読み終わった冒頭のマダニの描写が好き テンポの良さとまくし立てるような勢いが、読者中のわたしの身体の熱や血を意識させる 何度読んでも必ずそこでワクワクする
おかわり@Okawari2025年9月7日読み終わったたしかfrom人文ウォッチだった気がする(図書館でかなり昔に予約していた)。 受容による「知覚」と行為による「作用」によって環境に意味づけがされ、そうして現れる“環世界”に私たち生物は生きていると理解。 ウニのモデルはいまいち分からなかったけど、私たちは無味乾燥の環境ではなく意味づけがされた世界を生きているという主張には大いに同意です。 その環世界を拡張してゆくにはどうすればよいか?他者同士の環世界はどのように相互作用するのか?など考えるべきポイントも多数浮かびました。これは宿題かな。
- リー@pie1900年1月1日読み終わった難しかった! でも、生き物にアテレコをしたり、こう思いながら動いているのかなって考えたりを無意識にしてきたけど、それらは自分(人間)の尺度で行われていて、今までとても偏った視点でしか生物を見ていなかったんだなあと思った。 それぞれに環世界があり、機能でしかない場合もあるのも、世界の見え方が変わった気がして面白い。 今回正しく読めたかは分からないけど、2度3度読む中で新しい気づきができたら嬉しいな。















































































































