
まろ
@maro
2026年9月13日
死んでいる元カノとの旅
ローリー・ムーア,
栩木玲子
読み終わった
図書館本
会話は軽妙でするすると進むのに、どこまでも死の香りが漂っている。重い話から目を逸らして空元気な感じ。
エリザベスもフィンも身近な人の死を受け入れらず、生きているのに死に近いような不安定さがあり、リリーの存在が余計にその境界を曖昧にしている。
死を乗り越えようみたいな明確な答えは与えられず(与えられるとめちゃくちゃチープな話に成り下がるのでこの位がいい)、ひたすら生と死の間をふわふわと漂っているような物語。
夜明け前のぼんやりした薄明かりの時間帯のイメージ。闇と光がまじりあうけど、闇の方がまだ強く、静か。
フィンが兄マックスを見舞うシーンが印象的で、お見舞いの時ってこういう感じよなと思う。
本人を悲観的にさせないよう言葉を選びながら、なんてことないふうを装いながら、とりとめない会話で場をつなぐ感じ。
全体としては発想の奇抜さと重いテーマを軽妙に書く手腕がすごいなと思ったけど、おもしろかったかと言われると微妙かなあ。
売りの1つである会話のユーモアがあんまり好みじゃなかったのが原因かも。
あと邦題はまあその通りなんだけど、もっと原題「I Am Homeless If This Is Not My Home」に寄せてもよかったような気もする。

