まえしゅん "神曲 地獄篇" 2026年9月14日

神曲 地獄篇
神曲 地獄篇
ダンテ・アリギエリ,
原基晶
面白くワクワクする箇所も大いにあるが、やはりそれ以上に義務的な読書になってしまった。総じてマイナスの気持ちでページを捲ってしまう。気分が上がらなかった。 地獄の各階層における、様々に悲惨で惨たらしい風景には、否応なしに興奮した。しかし、ダンテの生きた中世イタリアにおける登場人物が夥しい数登場し、それに付される注釈を読み込んでいくのには骨が折れた。キリスト教、ギリシア神話などの引用にも学がない故、頭の痛くなる思いだった。 面白かった点として、ダンテはキリスト教を絶対的な物と考えるため、他宗教の神々をも容赦なく地獄に落としているという所がある。また、政敵である実在人物をこっぴどく痛めつけているのも、俗物的な私怨を果たしているようで興味深い。 訳文は非常に良かったので、引き続き『煉獄篇』も読む。81点。
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