
kohhee
@kohhee
2026年9月14日
広東語の世界
飯田真紀
読み終わった
「広東語」と言われても永谷園の広東風カニ玉くらいしか思い浮かばなかったが、香港の言葉だったのか。
正直な話、著者が主張する「広東語は中国語の方言ではない」という主張がどこまで妥当かはわからない。広東語の存在さえいまひとつわかってなかったから。
文法などのお勉強的な部分もあったが、それよりもある言語がもつ文化性と、ある文化がもつ言語性を、歴史やメディアのトリビアを織り交ぜながら、楽しく解説されている箇所が多くてよかった。
著者は「方言か別の言語かという線引きは政治的な判断である」と書いているが、そのうえで「広東語は方言ではない」と主張するということは、まあそういうことだろう。
著者の香港が大陸化することを嘆く気持ちは理解できる。だからこそそこはきちんと言葉を尽くして、香港が置かれている政治的状況やそれに対する著者の考えを説いて欲しかったという気がする。
政治的なスタンスを公開しないまま、政治的な問題に関する主張を、学者という権威のある立場からするのは、少々アンフェアかなという印象。この本、翻訳されて「台湾」で出版されたらしいが、まあそういう利用のされ方されてもしょうがないよなとも。

