
マニュアルノート
@Manualnote
2026年9月14日
空、はてしない青 下
メリッサ・ダ・コスタ,
山本知子
読み終わった
上巻で触れられなかったジョアンヌのお話
この物語はエミルだけでなくジョアンヌも主人公だった。と読んでいるうちに思った。
エミルは家族が好きだから家族にとってのお荷物や厄介者になりたくないと思い、旅立ちを決意していた
一方でジョアンヌは、義理の家族から少し嫌な扱いを受けてしまい心を病んでしまっていた。
物語の終着点は主人公の夢見た場所だった
エミルが自身を喪失していてもそれに付き添うジョアンヌの辛抱強さには尊敬する。
結末を見て、エミルはみんなに愛されている人なんだなと感じた。
旅で出会った人にもエミルの結末を知ってほしい。
きっとジョアンヌが手紙で知らせてくれているに違いない。
大きなテーマとして取り上げられている
「忘れる」
私達にとってとてもありふれている現象ではあるがアルツハイマーの方とは全く意味が異なることを痛感させられた。
例えば、テレビのリモコンをどこにしまったかわからなくなることがあったり、出かける時に忘れ物をしてしまうこともある。
そういった場合の「忘れる」のイメージは確かに〇〇したはずだが顛末がどうだったかがわからなくなってしまうという具合に(実際には〇〇をしてない場合もあるが)
要するにテレビのリモコンをどこにしまったかが「思い出せない」ということ。
だが、アルツハイマーは文字どおりに記憶を喪失する。
「テレビのリモコンをしまった」という出来事が当人の中でなかったことになる。
時に「忘れる」という行為は自分を守るために必要な行動ではあるが、記憶を失うことを故意に起こすのは非常に難しい。「忘れたい」ことでもそう簡単には「忘れられない」
ただ、本作の主人公は「忘れたくないこと」や「そうでないこと」も含めて全てがリセットされる。
ジョアンヌは覚悟の上で同行しているはずだが、客観的に見ていても辛いものがあった。
自分にとって大切な人が同じ症状になった時にジョアンヌのような対応は取れないだろうと考える。