
ユメ
@yumeticmode
2025年2月14日

読み終わった
感想
@ 電車
非常に読み応えのある一冊。落合博満という人は元来非情なのではない。彼はおそらく情動を人並みに持ち合わせていて(そのことは岡本真也の視点から描かれた章からも明らかだ)、その上で情を切り捨て勝負に徹することができた。それが彼を非凡な将たらしめているのだと思い知らされる。日本シリーズでの山井降板の真相も腑に落ちた。本書は落合の取材を続ける中で著者自身の生き様が変化していった記録にもなっており、それがこの本をいっそう優れたルポタージュにしているように思う。あの頃の中日が好きだった人間として、本書を読めてよかった。