
凝
@mtmtroom
2026年9月15日
光のとこにいてね
一穂ミチ
読み終わった
ずっとずっと読みたかったけど、心が傷つくことも分かっていて、家に迎え入れてから本棚に飾ったままにしていた本作。ようやく頁を開いて、読み進めて、先ほど読了してしまった。
正反対だけれど、だからこそ互いが唯一だった二人の女性。人生でたった数回会っただけの記憶が彼女たちの宝箱。誰にも触れられない、触れさせない、彼女たちの秘密。
美しくて生々しいナイフが彼女たちの肌をうすく傷つけ、血が滴るような苦しさ。何度も何度も心臓が痛くて立ち止まりまったけれど、それと同じくらい目が逸らせない物語でした。
その人にはその人の地獄がある、という言葉を想起しました。誰がどんな痛みを抱えているのか分からないし、秘密を抱えて生きている。ただ一つの言葉では言い表せない感情や過去がつらかったけれど、だからこそ登場人物一人ひとりから「生」を感じられました。紙の中で彼ら彼女らは生きている。悲しいけれど、傷はその人の存在証明なのかもしれない。
どのような結末を迎えるのだろう、とハラハラしながら残り少ない頁を捲っていたら、まさか!な終わり方で笑ってしまいました。すごく、すごく、光の中にいた!今度こそ彼女たちが光のとこにいられますよう。


