
みどり
@midori-read
2026年9月17日

ふたりの証拠 (ハヤカワepi文庫 ク 2-2)
アゴタ・クリストフ,
堀茂樹
読み終わった
悪童日記の続編。双子の一人リュカがあの町でどう生きていたのかの記録。
父親との間に不具の子どもを産んだ女、身体は不完全だけれど知性と高潔さを備えた子ども、アルコール中毒の男、不眠症の男。様々な人々がリュカの周囲で織りなす人生は、それだけで一本の物語が書けそうな濃密さだった。そして問題の最終章。
一人であることとは何か。では二人であることは?現実は何を持って現実とするのか。何を見るかはきっと読者次第で、その読者ですら「ふたりの証拠」をどう扱えばいいのか迷う、そんなラストだった。本当に、このストーリーとどこまでも淡々と感情を削ぎ落とした文章がたまらなく魅力的。
