句読点 "戦争は女の顔をしていない" 2026年9月18日

句読点
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@books_qutoten
2026年9月18日
戦争は女の顔をしていない
戦争は女の顔をしていない
スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ,
三浦みどり
今月の一冊読書会に向けて読了。 かなり分厚くて、ひたすらにさまざまな人たちの証言が延々と続くという構成の本で、正直読むのにかなり苦労した。しかし最後の証言「ふと、生きていたいと熱烈に思った」を読んだ時に、その証言がそれまでの証言を全部繋げてくれるような感覚となった。 戦場での残酷な体験ばかり綴られていくのかと覚悟していたが、意外とそればかりでもなく、本当に些細な思い出とか、恋のこととか、服装のこととか、そうした思い出の証言も多かった。もちろん凄惨な証言も多い。想像してもしきれない。『いくさ世を生きて』を読んだ時も思ったけど、特に臭いとか音、振動などは本当にその場にいた者でなければわからないだろう。 最後まで読んでもどうしても理解できなかったのは、なぜ女性たちは自ら進んで危険な前線地帯に行きたいと志願したのかということ。「祖国のために血を捧げよ」的なプロパガンダがめちゃくちゃ効いていたからなのだろうか。その当時の教育や社会的な環境がわからないので想像するしかないが。男たちも女性たちはこんな危険な場所にいるべきではないと、彼女たちが前線に来ても追い返そうとしたり、志願を受け入れなかったりもしていたのが印象的だった。それでもそれを跳ね除けてまで、時には目を盗んでこっそり輸送列車に忍び込んだりまでして前線の激戦地に行こうとしたのはなぜだったのか。 そして戦争が終わってから、女性たちが受けた理不尽な差別に対しても理解できなかった。なぜそんなに人々は白い目で彼女たちのことを見たのだろうか。 「当時の社会状況ではそう考えて行動することが当然だった」と教科書的には理解できても、本当の意味では理解できない。 スターリンの全体主義体制がいかに恐ろしいものだったか、彼女たちの「献身的な証言」を読むことで逆説的にそれがかなり浮き彫りになるような気もする。大日本帝国ともかなり重なる。あの悪名高い「戦陣訓」と全く同じことがソ連でも行われていた。独ソ戦についてももっと知りたくなった。 それから兵士たちの証言よりも、パルチザンの人たちの証言の方がより残酷できつかったことも印象的だった。 アレクシエーヴィチの師匠であるアダモーヴィチの作品やそれを原作とした映画「炎628」はいつか覚悟して観なければと思う。 いろいろと心に残る証言が多くて、付箋を挟みながら読んでいたらかなりの数になってしまった。その部分だけでももう一度読み直そう。 『ボタン穴から見た戦争』や『チェルノブイリの祈り』も読みたい。
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