にょ "緋色の研究 【新訳版】" 2025年4月8日

にょ
にょ
@Yxodrei
2025年4月8日
緋色の研究 【新訳版】
緋色の研究 【新訳版】
アーサー・コナン・ドイル,
深町眞理子
ホームズとワトスンが出会う記念碑的作品。 『シャーロック・ホームズの冒険』から読み始めたわたしにとって、緋色の研究のホームズは少し意外だった。あの名探偵にも、どこか調子に乗った子供っぽさ、ちょっとした虚栄心があったとは。 対してワトスン。彼は彼で、戦争帰りの虚無と倦怠を引きずりながらも、奔放で自己完結型なルームメイトに時おり苛立ちを覚えているのが、妙にリアルで可笑しかった。 そして、後半――事件の背景が描かれるパート。正直、ホームズとワトスンが退場してしまって大丈夫か?と疑っていたけれど、読み進めるうちにその筆力に圧倒されていた。まるで独立した小説のような熱と重さがあり、時に息を呑み、思わず涙ぐんでしまった。 シリーズを通して、彼らの関係はどう変化していくのだろう。それを追っていく楽しみがまたひとつ増えた。
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