遠景 "黄金比の縁" 2026年9月20日

遠景
@gegegegebebebebe
2026年9月20日
黄金比の縁
黄金比の縁
石田夏穂
初めて読む石田夏穂さんの小説。朝井さんが大学生に勧めていたのも納得の内容。シニカルな視点とユーモラスな文章。 ひとがひとを判断する基準について考えた。主人公が用いている「顔の黄金比」という指標はとても分析的でデジタル(0か1か)で、ひとつひとつの判断に時間の制約がある仕事に適したものだった。そういう分析的な判断基準は生活にも侵入してきているように思うが、果たしてそれでいいのか。ひとを判断する基準が分析的になるということは、限られた価値基準を採用する、つまり価値観が貧しくなるということではないのか。そういう気がして、ひとをできるだけ判断したくない、するとしても総合的な、なんとなくの判断であるほうがいいと思ってしまう。なので「判断基準の言語化(=分析化)」を警戒する気持ちがある。言葉にすることはたとえ仮固定的なものだとしても形を与えることであり、未分化なままでよいものを無理やり鋳型に押し込めることにもなりかねない。
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