
かけ
@kake
2026年9月20日

ハーモニー
伊藤計劃
読み終わった
我々は、生きることに何を求めているだろうか。
生きることの目的は生きることなのだろうか。
本作では生命主義というワードが用いられ、医療の発達により人間が老化以外を克服した世界が描かれている。だが、そこには徹底した健康管理がある。
俺はおそらく他の人よりも死への恐怖心が大きい。そのため、死への恐怖が限りなく克服された世界というものに憧れを感じる。その一方で、自分が自分であることも求めている。
生きたいという渇望は、必ずしも個人の欲求ではない。自分の命が国家によって生かされていて、国家に求められた命であるというのは、ありがたくありつつも恐ろしい。
この本は公衆衛生に通ずる部分が大きくある。個人が集まってこその社会ではあるが、その個人は果たして一人一人が存在しているのだろうか。自分は社会の一部であることには忌避感がある。