
お麩
@offthetopofmyhead24
2026年1月12日
クララとお日さま
カズオ・イシグロ,
土屋政雄
買った
読み終わった
206-1-12【クララとお日さま】カズオ・イシグロ
クララとお日さま
これが出版されたのは2021年だから書かれたのはもっと以前になる
クララは人工親友という名のAIロボット
外の世界やヒトに強い関心があり、観察力に優れた思慮深いモデル
太陽光をエネルギー源とする
クララは店頭販売されていてショーウィンドウの中から見える外の世界を陽が落ち店が商いを終えるまで眺める日々を送っていたんだけど、ある日病弱な女の子ジョジー(推定14歳)が「最高なお友達」を選びに来店することからクララの本来与えられていた勤めがはじまり、ジョジーが進学で家を出ることで終わるまでの数年が描かれている。
ジョジーとの生活を通して、AIロボットに対するリアルな社会的認識、ヒトとうまくやることの難しさや、人間社会の格差、ヒトとAIの分断、科学と倫理、AIの祈り、模倣と学習、喪失、大切な人との置き換え、科学者の正しささ、AIの罪、AIの最期について描かれているんだけど、読めば読むほど、どんどん体温が下がっていくのを感じるのよ、冬の寒い日に曇天にほおり出されて絶望した骨の髄から冷えるような暗澹たる気持ちになるわけ。背中や肩、手の先が冷たくなりすぎてもはや痛いまである、あの時みたいな感覚。
なんかさー
今ってさヒトの数が減っていって数で補えない社会存続のためにAIに役割を渡そうとしてる流れんだよね?(……え、合ってる?笑)
特に去年は色んなタイプのAIがうちらみたいな末端の人間の手が届くとこまで入ってきたわけで、便利で賢くて人懐っこい彼らと接したせいか、このタイミングでこの物語に触れると異様に生々しく感じてさ、なんつーか、今はモニターの中のAIが目の前に現れる日がくるのか、その時彼らはヒトにどんな風に扱われるのか、尊厳は与えられ守られるのか…などと心配になるよ。一方で機械に尊厳とは……?とも。そんなことはお構い無しに科学は進むのをやめないんだよな。
Kurara and the Sun
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