
雛森
@hinamori
2026年9月20日
白い人・黄色い人
遠藤周作
買った
読んでる
小説
『白い人』読了。
主人公は、彼から敬虔なキリスト教者であるように見えるジャックを憎悪している。
マリアテレーズの白い脚に純潔を見出し、それは自分が神から奪われたものだと感じて穢そうとする。
やっていることを見れば「人間のクズ」としか言いようがない。
けれど、主人公は、「どうして自分は敬虔なキリスト教者ではないのか」と慟哭し続けているように見える。
主人公のジャックに対する嫌がらせや拷問は、自分が持ち得なかったものを見せつけてくる傲慢なジャックを、自分と同じ卑劣な人間に引きずり下ろしてやろうという行為だ。
だが、それは同時に一種の試し行為だったのではないだろうか。
どんな目に遭ってもジャックは敬虔なカトリック教者であり続けることができるのかーーいや、そうあり続けてほしいという壮絶な願いが、主人公の心の根底にはある気がした。
太宰治の『駈込み訴え』を読みたくなった。