
ほげ蔵
@kirihito8210
2026年9月12日

ICC(国際刑事裁判所)所長による、知られざる国際司法の最前線。
逮捕状請求の段階を既定路線と誤認する世論やメディアへの苦慮、予審審査のプロセスなど、法手続きの実情と法理が明快に綴られる。
ロシア案件後、日本とハーグを往復する飛行ルートの選定すら命がけという生々しい緊張感に息をのんだ。
「戦争犯罪」立証の厳しさや、いとも容易く揺らぐ「法の支配」への危機感に加え、日本国内が中核犯罪に対処できない法制度の課題、東京事務所の開設構想など、自国の役割を問う提言も重い。
重厚な議論が続く中、唯一ほっとできたのは第三章の「私はこんなふうに歩いてきた」。
赤根さんの人となりがよく分かる軌跡の懐述が理解を助けてくれて読後感もピリッと引き締まるものになった。



