
帯に冷める
@1_ta_0_iH_16_
2026年9月21日
地球星人
村田沙耶香
読み終わった
読書日記
@ 自宅
人間・個人とは何なのか、それらがどれ程社会的な規範や倫理によって規定されているのかを炙り出す傑作。社会からの要求と、一個人として信念との葛藤を通じて、主人公たちが自分の信念を徹底した先に至る地点は、もともと彼らが求めていた自由な「生き方」だったのだろうか?
個人として人間として生きていくということは、自分でどれほどか社会を引き受けることによってのみ成立するものなのだろう。私はラストは皮肉な結末だったと思う。人によってはハッピーエンドと感じるかもしれない。
後半の展開の加速に、ページを捲る手が止まらなかった。文体は読みやすいが、性犯罪等の刺激的な描写もある。これから読まれる方は念頭においてほしい。しかし、そうした描写も、われわれのもつ倫理の境界に揺さぶりをかける不可欠な要素であり、なんとか最後まで読み抜いて頂きたい。



