
mandju
@manjukichi
2026年9月26日
真綿荘の住人たち
島本理生
買った
読み終わった
感想
ネタバレあり
大和君から始まるので、色々足りない子が成長する青春ものかと思ったら、けっこうしっかり目じゃないか…と読んでるところ。
八重子、実はどんな子なんだろ…という「シスター」中。
読了。
思った以上にしっかりした物語。
自意識過剰気味で人付き合いも表面的なところでしかしていなかった大和君が下宿先の人々や大学のサークルで出会う人々と触れ合う中で、微妙なズレに気付き、変わっていく様子がとても丁寧に描かれている。大学入学後の新しい友人には触れておらず、不思議に思っていたけれど、もしかしたら友人が作れていなかったのかもしれない。きっとこれからは親しい友人もできるはず。たぶん。
そして、大きな軸は椿さん、綿貫さんと晴雨さんになるのだろう。
こんな重いテーマが出てくるなんて表紙からは全く想像できなかったので驚くばかり。
椿さんは高校生の八重子が恋人だから、この先二人の関係が続くかどうかは分からない。ただ、椿さんは八重子が女性だったからというより八重子自身に惹かれたんだろうから、もし、八重子が離れて行ったらずっと一人かもしれないなぁ…椿さんを救う男性が現れることはちょっと難しそうだし。
この国の性犯罪のことまで考えてしまう。
椿さんを襲った奴、のうのうと生活してるんじゃないだろうか。
綿貫さんと晴雨さんの関係はフィクションならでは。
同病愛憐むというようなものなのか、相互依存なのか。
でもこういう強い結びつきというのは、どこか憧れというか、羨ましさもある。
これから二人の関係がもっと柔らかくなっていったらいい。
鯨ちゃんと荒野先輩も本当の意味で恋人になれる日が来ると信じたい。
鯨ちゃんの感覚がちょっとおかしいかも、に触れるところが面白かったなぁ。あえて入れたんだろうな。そういうところ、もっと読んでみたかった。
一番心配なのは、もしかしたら緑川君なのかもしれない。気がついたら大和君に「お前、いい加減にしろよ」と言われるようになったりして。
積読にあって読んだけれど、どうして買ったのか覚えていない。
良い一冊を選んだなぁ。