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@mn09
2026年9月21日
幽冥の岸 十二国記
小野不由美
読み終わった
どの話も本当に良く、心地よく読み終えられた。長い時間をかけて紡がれてきた物語の最新作を読めるなんて何と贅沢な体験なのか、と思うし読み終えるのが惜しくもあった。ずっと読んできてよかったなあ。
とりあえず印象に残ったところだけ感想。
※ネタバレ
幽冥の岸で、陽子が「おかえり」と出迎えて、李斎が「やり遂げた」と思えたところで涙が止まらなかった。いかに緊張の糸が張っていてぐるぐるぐるぐる考え続けていたか、冷たく固まった心がやっと緩められた瞬間。ようやく飛燕のことにも向き合えた。
まだまだ辛い状況下の戴の中同士ではきっとストレートに言うことも受け取ることもできないけど、第三者だからこそ、素直によく頑張ったと言える。
てらいなく声をかけられる陽子の素直さ・慶の人達の温かさも、李斎にとって慶がそういう場所であることも本当に良い。
この第三者としての視点というのが、物語の中でのポイントであり、陽子も景麒も上手くその働きをしていて、泰麒や李斎が2人でぐるぐるしていてもどうにもどん詰まってしまうところに、2人の感覚が光を差し込ませている。
違う世界の価値観がある故の苦悩があり罰を与えて罪を償わせることが救いであると言う考え方、その上でしっかりと叱り自分のために泣くのはここまでと言うことは、慶の2人が一緒に乗り越えてきたからこそ、戴の2人に伝えられる。
改めて陽子と景麒が良いコンビなのだということも伝わる。そしてそれを分かってか知らずか采配する延麒も流石。
最後の王と麒麟が改めて誓いを交わすところで、ああ再会できて本当に良かったと思うし、きっと戴は時間がかかれど希望があると言う物語の閉じ方で、美しかった。
慶が少しずつ良くなっていることも垣間見れて嬉しく、陽子の選ぶ言葉や振る舞いはいつもしゃんとしていて、本当に好きなキャラだな。
(慶強火担)