
まめご
@mmg_86
2026年9月21日
アジア「窓」紀行
田熊隆樹
読み終わった
借りてきた
建築学を学ぶ大学院生だった著者が、上海からエルサレムまで「窓」を主眼に建築を見て回った旅の記録をもとに、ウェブサイトに連載していた文章を書籍化したもの。
建築物を文章だけで説明するのは難しいものだけれど、スケッチや写真もふんだんに載っていて、建築の知識があまりない私でも分かりやすかった。
何より、街のあり方や人の暮らしを見る時に「建物」「窓」という軸があるので、そこから広がる著者の思考を追うのが面白く、読み進めるのが楽しかった。
旅の終わり、歴史的建築をカスタマイズしながら今を暮らすエルサレムの街並みを眺めながら、著者は「大きなもの、歴史、聖地、宗教……そういうものは僕を魅了する。でも僕の興味は、やっぱり小さな人間たちの生活に向かっていくのだった。」と書く。
この一文にとても共感した。
私は歴史や宗教、文化にずっと興味を持ち続けていて、それはきっとまず人の暮らしに興味があるからだと思う。
長い時間の中で、それぞれの土地での人の暮らしの集積が宗教を生み、歴史をつくってきたからだ。
大学生の時、ある人に「なぜそんなに歴史に興味があるの?」と聞かれたことがある。
当時はなぜだろう…と考えて答えが出なかった。
好きなものに理由なんてない、ただ気がついたら好きだったからだ、と思っていた。
この本を読んだ今なら、「人の営みに興味があるからです」と答えるだろう。
良い読書体験になった。





