
704h
@704h
2026年9月21日
はいつくばって
ミランダ・ジュライ,
岸本佐知子
読み終わった
読み終えた。面白かった!
女性の更年期がテーマではあるが、今までほとんど語られてこなかった人生の曲がり角に光を当てる素晴らしい小説だった。
不安定な精神の波に溺れそうになりながらも、何とか自分らしい生き方を探す。歳をとる事は悪いことばかりではないのだ。何もうまくいかなくても、過去に引き摺られながらも、それでも自分の人生を生きていく。強いメッセージを感じて胸が熱くなる。
そんな切実とした瞬間の連続にも関わらず、全体に張り巡らされたミランダ・ジュライのすっとぼけたユーモアに笑いを堪えられない。どんな感情で読めばいいのか謎のパワーに満ちた奇妙な小説でもある。これは自身の人生も多分に投影されているらしいので、当時の複雑な感情がそのまま入り乱れているからではないか。
複雑なことは複雑なまま、答えのない人生らしさが詰まっていて、正解はないのだからもっと正直に生きていいのではないかという作者からの問いかけになっている。
この本を読んで救われる人は沢山いるだろうなぁ。大きなテーマでありながら、元気の出る楽しい小説でした!