

704h
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絵を描いたりしています。目指せ年100冊。
下のリンクはブクログです。
- 2026年9月24日
植物たちの救世主カルロス・マグダレナ,三枝小夜子気になる - 2026年9月21日
はいつくばってミランダ・ジュライ,岸本佐知子読み終わった読み終えた。面白かった! 女性の更年期がテーマではあるが、今までほとんど語られてこなかった人生の曲がり角に光を当てる素晴らしい小説だった。 不安定な精神の波に溺れそうになりながらも、何とか自分らしい生き方を探す。歳をとる事は悪いことばかりではないのだ。何もうまくいかなくても、過去に引き摺られながらも、それでも自分の人生を生きていく。強いメッセージを感じて胸が熱くなる。 そんな切実とした瞬間の連続にも関わらず、全体に張り巡らされたミランダ・ジュライのすっとぼけたユーモアに笑いを堪えられない。どんな感情で読めばいいのか謎のパワーに満ちた奇妙な小説でもある。これは自身の人生も多分に投影されているらしいので、当時の複雑な感情がそのまま入り乱れているからではないか。 複雑なことは複雑なまま、答えのない人生らしさが詰まっていて、正解はないのだからもっと正直に生きていいのではないかという作者からの問いかけになっている。 この本を読んで救われる人は沢山いるだろうなぁ。大きなテーマでありながら、元気の出る楽しい小説でした! - 2026年9月18日
ホメーロスの オデュッセイア物語 下バーバラ・レオニ・ピカード,高杉一郎読み終わった読み終わった。 故郷に辿り着いたオデュッセウスが息子のテーレマコスと共に恥知らずの求婚者たちに復讐する。 オデュッセウスは復讐を楽しんでいるようで、愉快だが恐ろしくもあった。 かなり噛み砕いて構成されてるので、すらすらと読めて、大筋を理解するのにとても良い。 超常的な神々の存在がとても大きい。想像力を刺激してくれる。もっと深く知りたいので、いつか岩波文庫版も読んでみたいと思った。 個人的にはあっさりしていて、ちょっと物足りなかったが、ヤングアダルト向けの英雄譚としては楽しく読めました。 - 2026年9月17日
ホメーロスの オデュッセイア物語 上バーバラ・レオニ・ピカード,高杉一郎読み終わった読み終わった。 映画『オデュッセイア』を観る前に読んでおきたく購入。欧米では古くから親しまれている物語なので、話の筋は知っている前提で映画にしているだろうと思ったことと、最近古典に興味があったので良い機会だった。 物語はまだ前編だが、ギリシア神話の神々や英雄達がたくさん出てきて楽しい。厳しくも豊かな自然を神々に例えて親しんでいたのだと、想像力の豊かさに嬉しくなった。科学が進歩して多くのことが分かるようになっても、想像の世界を楽しむことを幼稚だと馬鹿にしてはいけない。『オデュッセイア』の面白さを現代に甦らす事は、効率や便利さ、安易な正解を過剰に追い求める現代への挑戦なのでは。 シチリア島の周りをぐるぐる回って家に帰れないオデュッセウスを「外」から滑稽と笑うのは簡単だが、物語の「中」に入れば未知の世界が無限に広がっている。自分の家の近くにも知らない場所は沢山あるが、Googleマップをみて何もないと決めつける人と、好奇心を持って散策してみる人では世界の見方が全く違う。ホメーロスは心の豊かな人だと思う。下巻も楽しみ! - 2026年9月12日
鶏まみれ繁延あづさ読み終わった読み終えた。 率直な感想としては、「とにかく面白いから、こんな馬の骨の感想を読んでないで、騙されたと思って読んでみてください」しかないのだけど。とりあえず言葉にしておきたいので書いてみる。 凄い濃厚な読書体験だった。余すところなく鶏。鶏肉はとても身近な食材だけど、本当に何も知らなかった。著者の繁延さんについて行くだけで、食に関してだけではなく、日本の経済から歴史、労働と対価、子供と後期高齢者まで色々なことが鶏にくっついてやってくる。 社会は勢いでここまで来たけど、行く先を見失っている今、あっちこっちと移動しながら都度立ち止まって考えてくれる繁延さんは有難い存在だ。 著者が様々な現場で感じる「なぜ」が生きる事の全てに繋がっていて、それぞれに良い面と悪い面が複雑に重なって、今の社会があることが見えてくる。 食肉処理場での光景は、知らない人が見れば壮絶であり衝撃的であるが、その職場を改善すれば済むというような問題では全くない(改善はすべきだが)。それより皆んなが普段食べている鶏肉が、何処からどのようにやってくるかを知らない我々の方が「ズレて」いるように感じた。 しかも、それは命の教育とか、食べ物に感謝できるようになるとかそんな話でもない。こんなに大切なことを知らずに生活してるのは勿体ないと感じている。そもそもがズレていたのか。 恐怖を伴いながらも(家計の為とはいえ)それに立ち向かう著者の勇気に敬服する。なかなかここまでやれる人はいない。やり遂げることの凄さ。 著者が感じたこの大きなクエスチョン・マークをより多くの人が読んでくれたらと思った。話はそれからだ。 - 2026年9月11日
こうしてイギリスから熊がいなくなりましたミック・ジャクソン,田内志文読み終わった読み終えた。めちゃくちゃ良かった! 人類からこんなにも愛されながら、こんなにも迫害された動物も珍しい。そんな奇妙な人間と熊の関係を豊かな想像力で語る。イギリスらしい皮肉たっぷりなファンタジー。 熊への愛と哀惜に満ちた8つの物語。なんともイギリスらしい本だと思った。歴史が凝縮しているように感じる。こんな本が日本で作れないか。近いのは『平成たぬき合戦ぽんぽこ』か。 あとがきにもイギリスと動物虐待の歴史が解説されているが、確かにこの本を書いた一つのインスピレーションとしてイギリスの熊たちがいることは確かだけれど、これをイギリスの話と留めてしまうのはとても勿体ない。 道徳の教科書的な毒抜きされた童話に対抗する野心的作品でもあると思うし、人間の精神の深いところにある、自然に対する信仰を現代に何とか甦らせようとする試みのようにも感じる。読者の心の隅で、熊達は今も舟の上でその時を待っているのだ。 ミック・ジャクソンの作品ははじめて読んだが、児童文学や伝承の勘所をよく掴んでいて、短編ながらよく魔法がかかっている。熊が何を考えているかは曖昧にしていて、読者がどこに想像力を使うのか、書くところとあえて書かないところが凄くうまい。読者があまり考えたくないような、残酷なシーンが容赦なく残酷であるのも、もっとやれ!と読者の本音が良く聴こえているからだ。そういう意味で、ミック・ジャクソンは優れた作家である以上に、優れた読者なのだろう。 挿絵は言わずもがなに素晴らしいが、あまりに文章と合っていたので著者が描いているのかと思っていた。あとがきを読んで別人である事に気づいた。優れた物語は運命を引き寄せる力もあるのかもしれない。 この手の本はもっと読みたい! - 2026年9月10日
鶏まみれ繁延あづさ読んでる2/3くらいまで読んだところ。 タイトル通り鶏まみれになりながら、忙しく過ごす著者。生と死の両方を扱うそれらの体験と言葉の一つ一つが生きることに直結しているように感じる。汚れがなければ綺麗もない。清濁も分けられることなく繋がっているのだなとクリーンな方へと向かおうとする情報社会を、(批判するではなく)ちょっと離れて冷静に見る目線を教えてもらえた気がする。 繁延さんが販売する卵のパッケージやパンフレットのデザインや販売の仕方、全ての細部に、それらの体験と言葉が滲み出ていて、ぐっときました。「やり甲斐」とはこういう事か。 - 2026年9月9日
鶏まみれ繁延あづさ読んでる1/3くらいまで読んだ。 養鶏場で食肉を売る資格を取るために食鳥処理場で働きはじめた著者。夥しい数の鶏が流れては食肉となっていく状況に判断する時間もないまま、ただひたすら捌き続ける。読んでるこちらも頭の中がぐるぐるしてくる。さらに職場の先輩達との何気ない会話が心にぶっ刺さる。 オセロの角を取ったみたいに、穢れがひっくり返されていく感覚。なるほど!なるほど? 情報量が半端なくて、一冊読み終わったらどうなってしまうのか。恐ろしくも楽しみ。 - 2026年9月9日
鶏まみれ繁延あづさ読み始めた読みはじめた。1/6くらい読んだところ。 出版区のYouTubeで俵万智さんが勧めていたのを観て読みたくなった。近所の本屋に置いてあったので購入して早速読んでみた。 著者の繁延あづささんは本書の前に『山と獣と肉と皮』という本を出していたらしく、そちらを先に読んだ方が経緯がわかりやすいかなとも思ったが、はじめに説明してくれているのでとりあえず本書から読んでいる。 しかし、文章が面白いのでスラスラ読んでしまいそうになるが、内容が濃厚過ぎて前作が気になってくる。どういうことだ。どういうことだ。 本書の大筋は養鶏場をはじめる話だが、家族のことや仕事のことなど日常も挟みながら話が進んでいく。著者の日常の風景と、メディアでは紹介されづらい食肉加工の現場が一人の体験として話されている。ここを切り離さないという意思を強く感じた。 何かが良い悪いとかではなく、欠けている目線、世の中を考えるうえで大切なことが詰まっているように思う。著者が感じたという、森の中に死は溢れているが街では隠されてしまう違和感。その間に立つところ。 まだ読みはじめたばかりなので、あれこれ考えててはいけないが、考えずにはいられない。大事なのは結論ではない。とりあえず繁延さんについて行く。 - 2026年9月8日
はいつくばってミランダ・ジュライ,岸本佐知子読んでる1/3くらい読んだところ。 自分に正直であるが故に、どこかで今の生活が壊れることを望んでいたりするのだろう。ふとしたことから一人旅を思い立ったことで、築き上げてきたものが壮大に崩れていく。 歳を重ねると落ち着いてくるなんて嘘なんだろうなと思う。オードリーの若林さんが言っていたが、元気が無くなるから落ち着いて見えるだけらしい。クロマニヨンズの甲本ヒロトさんは、若い人に向けて「歳をとってもイライラするよ」と笑っていた。それが悪いことかどうかは時と場合によるのだろうけど、良い歳した大人だって盛大に転んだりしたいよなぁ。 どうしようもない人間のどうしようもなさみたいなものが、とても面白い本です。 - 2026年9月8日
こうしてイギリスから熊がいなくなりましたミック・ジャクソン,田内志文読んでる半分くらいまで読んだところ。 最近話題の「熊」。去年の「今年の漢字」が「熊」だった。来年もっと熊が増えたらどうするんだと思ったのも記憶に新しい。 ちょっと前に『熊 -人類との「共存」の歴史』という本も読んだが熊と人間の関係は奇妙で面白い。何となく熊が気になっていたところ面白いタイトルの本書を見つけた。このタイトルからしてふざけている。パラパラめくると挿絵もとても素敵で、ちゃんとふざけてそうだったので購入した。 舞台はもちろんイギリスで、熊と人をめぐる8つの短い物語が収められている。イギリスらしいファンタジーな世界観に皮肉とユーモアが詰め込まれている。好みは分かれるかもしれないが、個人的にとても好きだ。こんな本を待っていた。児童文学に興味のある方は現在進行形の児童文学として楽しめるはず。 半分しか読んでないが、すでに素晴らしい。なかなかここまで魅力的には書けない。何よりユーモアとペーソスのバランスが良い。子供向けに毒気を抜かれる前のお伽話というか、可愛いだけではなくちゃんと恐ろしい。読みやすさに配慮して善悪の判断をきっちり決めてしまうと味わいが無くなってしまうと思う。熊にとっては善も悪もないのだ。シャケかそれ以外か。もっと熊について考えたい。今年の漢字も「熊」でも良いかもなぁと思う。いや「油」かな。 - 2026年9月7日
はいつくばってミランダ・ジュライ,岸本佐知子読んでる1/3くらいまで読んだ。 もの凄く面白いが感想が難しい。男の自分が読んでどこまで共感できているだろうと考えてしまう。 45歳の家庭もある女性アーティストが魂の赴くままに突き進む。あまりにも奔放すぎる主人公の言動に笑いを堪えることができないくらいだが、小説とはいえ女性がここまで赤裸々に心情を曝け出すことに、現代の作家としての覚悟を感じる。 もちろん中年の女性だけではなく、性別や年齢を越えて勇気を貰う人は多いはず。ひりひりとした痛みを伴いながら、こちらのちっぽけな倫理をどこまでも飛び越えていく。いいぞ、もっとやれ! - 2026年9月5日
はいつくばってミランダ・ジュライ,岸本佐知子読み始めた読みはじめた。 ミランダ・ジュライの新刊が出ている!と思って本屋で手に取った。家にはまだ読み終わっていない『いちばんここに似合う人』があるのに本書を買ってしまったのは、書き出しに心を掴まれたからだ。こんな魅力的なはじまり方があるだろうか。 あと、過去の作品を読んでから最新作を読むという読み方もあると思うが、何となくではあるが、ミランダ・ジュライは新作があれば新作から読んだ方が面白いような気がした。とにかく今を生きているイメージがあるので、今を共有したくさせられるのかもしれない。この人は今どんなことをしているのだろう。作品よりもこの人が気になってしまう。 まだまだ読みはじめだが、すでに最高速で走っている。頭の中はどうなっているのだろう。 - 2026年9月5日
サンセット・パークポール・オースター,柴田元幸読み終わった読み終えた。 楽しんで読めるような作品ではなかったが、深い余韻が残る。その重たさが本作の一番の魅力になっている。 アメリカで2010年に発行された本作は、多くの作品と同じように、経済危機によって国が崩壊していくように感じられた当時の空気感に対して書かれた物語なのだと思う。群像劇ではあるが舞台は狭いコミュニティにまとまっているし、それぞれの考え方の違いはもちろん、共通の時代性が見えてくる。 そんな閉塞感のある現代をよく表していて、国は違えどとても身近に感じた。今を生きる人なら登場人物の誰かに共感できるはず。読む人によって感想が全く変わる面白い小説でもあると思う。 明るい未来は期待できない時代に、手に触れられる物や肉体的な物事に向かっていくのは自然な流れなのかもしれない。 誰のものでもない家に、いつ無くなるのかわからない恐怖を心の隅に追いやりながら暮らす。この生活が永遠に続くとは誰も信じていない。しかし、その中で自分と向き合いながら何者かになろうとすることは、ニュースが報じる悲惨で可哀想な(プアな)印象とはまるで違って、とても人間らしくて温かいものがある。 ポール・オースターはそんな人々にいつも寄り添ってくれる。今読めて良かった! - 2026年9月5日
サンセット・パークポール・オースター,柴田元幸読んでるあと少しで読み終わるところ。 現代を生きる人々のドラマを、演出は極力抑えながら写実的なスケッチを何枚も重ねていく。ストーリーとしては地味ではあるが、個性的な登場人物の内面が驚くほど丁寧に書き分けられている。文体まで変わっているので別の人が書いたかのようだ。単純に文体を変えるのではなく、それぞれに真に迫る気持ちが込められている。 表には出さないが、誰しもが答えのない葛藤を抱えていて、それが切なくもあるが温かい気持ちになる。書かれるテーマはポール・オースターに違いないのだが、読んだものが初期の作品ばかりなので何だか繋がらない。ここに至るまでの経緯が気になってくる。 上手く言えないが凄いことをしているのだろうなぁ。小説はこんなこともできるのかと呆然としてしまう。 - 2026年9月4日
さいはての島へゲイル・ギャラティ,アーシュラ・K.ル=グウィン,Ursula K.Le Guin,清水真砂子読み終わった読み終えた。 どれほどの期待も裏切らないファンタジーの傑作。人生に疲れた大人にこそ読んでほしい。 現代では「心が生み出すもの」は嘘や空想と軽んじられるが、この物語は、生きることと死ぬこと、心の光と闇、言葉の持つ力を現実よりもまざまざと描き出している。 ファンタジーは創作であるが嘘ではない。この世には実際に、心の奥深くにある人間の真実を汲み上げることができる魔法使いのような人がいるのだ。アーシュラ・K. ル=グウィンが正にその人だ。私は興奮している! それぞれの場面に出てくるイメージも豊かで本当に素晴らしい。ロークの城や森、海に浮かぶ島々、様々な民族、虚無に包まれた冥界や、美しくも恐ろしい誇り高き竜の一族。それらが現実に根付いた強靭な哲学に、温かみや冷たさ、読者を遊ばせてくれる余白を生んでいる。読んだ後にもゲドが語ること以上に、語らないことが胸に迫ってくるのだ。 宮崎駿が枕元に置いていることでも有名な本書だが、ジブリファンならいくつもの場面に重なるものを感じるだろう。『風の谷のナウシカ』や『もののけ姫』はもちろんのこと、最新作の『君たちはどう生きるか』まで、ファンタジー作品の一つの基準になっている。 他にも多くの作品に影響を与えていると思うが、この本には他には超えられない、それこそ魔法のようなものがあると思う。古典は生まれたときから古典だそうだ。この本は古典として永く読み継がれていくのだろう。 - 2026年9月2日
サンセット・パークポール・オースター,柴田元幸読んでる3/5くらいまで読んだ。 めちゃくちゃ面白くなってきた。 ずっと淡々とそれぞれの人物の背景を描いてきたが、終盤に向けてそれぞれの人生が一つの物語に集約していくようだ。初期のオースターは一人の男の人生を掘り下げてきたが、晩年は家族や友人といった人生の交差をより複雑に描いている。それぞれの立場や目線が積み重ねていくことで、人が生きることをこれほど深く表現できるのかと驚く。ここからの展開が楽しみすぎる。 - 2026年9月1日
サンセット・パークポール・オースター,柴田元幸読んでる半分くらいまで読んだ。 はじめに『ブルックリン・フォリーズ』を読んでポール・オースターにはまり、初期のニューヨーク三部作、『ムーン・パレス』、『偶然の音楽』と読んだ。 どの作品も楽しく読めたのだが、本作は何だか入り込めない。今までの作品には魅力的なストーリーと絶妙なユーモアが入っていたのだが、本作は様々な人が抱えている人生の重たい荷物が淡々と描写されていく。 読んでいて辛いわけではないが、今までの遠くへ連れて行っていってくれるオースターではない。今まで読んだ作品のような破滅に突き進む主人公は居らず、過去を背負ながら生きていく人々が確かな存在感を伴って描かれている。多角的な視点から現代社会を生きる人々が抱えている何かを描こうとしているのかもしれない。 オースターの前期の作品から急に後期に飛んだので、ちょっとついて行けてないのかもしれない。 それでも作家としてのテーマの繋がりはひしひしと感じるのが嬉しかったり、ニューヨークのブルックリンという都会が持っている孤独感にちょっと居心地良い気がしていたりする。 静かな小説ではあるが、地下に熱いものが流れている。果たして彼らはどうなるのだろうか楽しみ。 - 2026年8月23日
偶然の音楽ポール・オースター読み終わった読み終えた。凄い!!ここまでやるのか! 一筋縄では行かないとは思っていたけど、突き放されたような読後感。暗闇を見つめながら人生とは何だろうかと途方に暮れる。 いかに人生が偶然によってつくられるか、そこに何かを見出そうとする我々がいかにおかしな事をしているのか。タイトルの通り、人生は偶然によって作り出された音楽であるという事なのだろうか。 前作の「ムーンパレス」が人生の残酷さに対してどこか前向きであるのに対して、本作では現実を無慈悲に叩きつけられる。 もう少しうまく言いたいけど、消化するのに時間がかかりそう。 - 2026年8月21日
さいはての島へゲイル・ギャラティ,アーシュラ・K.ル=グウィン,Ursula K.Le Guin,清水真砂子読んでる半分を過ぎたところ。 ゲドとアレンは果てを目指して旅を続けるが、死の影はますます濃くなっていく。魔法使いでもない少年のアレンから見れば、徒に彷徨っているだけで不安だけが募る。ほとんど魔法も使われないし、ただ重苦しい時間が過ぎていくのだけれど、読んでいて引き込まれる。 自然や宇宙のような計り知れないものを相手にするということは、ただ忍耐強く待つしかないのだろう。ゲド戦記の魔法は便利だけど万能ではない。ル=グウィンの魔法に対する解釈の鋭さが圧倒的な存在感を生んでいると思う。 『老人と海』も自然と人間の関係を描いているが、ゲド戦記は人間の心にもフォーカスしている。現代社会を生きる我々にも、自然との関係を考えるための優れたメタファーとなっているように思う。地に足の付いたファンタジー。
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