
きなこ
@kinako2025
2026年9月21日

読み終わった
考えさせられる
今、世界的に注目されているICCの所長 赤根智子さんの著書。
国際刑事裁判所とは何ぞや?というところから、丁寧に彼女の仕事が説明されていて、わかりやすい内容だった。
赤根さんが検事や裁判官として公正な視線で事件を見てきたことや、被害者に寄り添う立場をとっていることなどがよく理解でき、彼女の人となりがなんとなく見えてきた。
色々と共感できる所があり、抜粋してみる。
(何事も慣れですね。いろんな事件をこなしているうちに、捜査や公判の仕事に関する限りは、どんな人に会っても動じなくなりましたし、公判で喋るのもさほど気にならなくなりました。とにかくチャレンジさえしてみれば、自分が想像しているよりも、できることはたくさんあるというのが私の実感です。このことは若い人たちにぜひ伝えたいと思います。自分で得手不得手を勝手に判断して将来の可能性を狭めたり、「自分はこうなんだ」と決めつけたりしないことが大切なのではないでしょうか。たとえ苦手なことがあっても、そうした環境下でもがいているうちにその環境があなたを育ててくれる場合もあるのです。)p171
(仕事を続けていく上でモチベーションの大きな源になったのは、「少しでも被害者の力になりたい」という思いです。
加害者が有罪になって罰せられたからといって、被害者が事件の前の状態に戻れるわけではありません。でも、きちんと処分が下されることで、被害者の気持ちの中で一定の区切りがついて、前を向くきっかけになるかもしれない。悲しみや怒りが完全には消えなくても、本人の中でどこか納得がいくのではないか。「正義を貫く」ことの意義は、特にここにあると私は思っています。間接的なものではあっても、司法手続を通じて「被害者の将来の生活をして後押ししたい」という思いが、仕事を続ける原動力になってきたのは間違いありません。)p173
(安全保障の議論になると、どうしても軍事や外交の分野に目が行きがちです。日本の政治家の皆様を見ていても、それを強く感じます。しかし、私は法律の備えも安全保障には必要不可欠なものだと思っています。
法整備を進めれば、「中核犯罪を行った人間を日本は処罰する」というメッセージを世界に向けて送ることができる。それ自体が一定の抑止力になり、平和を維持することにつながります。また、近隣諸国を含めて、もし有事となった場合には、必要な捜査を行い、犯罪を行った人物を訴追・処罰することができる。そうすることで諸外国やICCに協力することもできます。)p207
法整備が安全保障に不可欠という視点に目から鱗が落ちた。


