

きなこ
@kinako2025
三度の飯と本が好き
- 2026年5月26日
満月珈琲店の星詠み〜ライオンズゲートの奇跡〜望月麻衣,桜田千尋読み終わった - 2026年5月24日
証言・北朝鮮帰国者 祖国に渡った「在日」はどう生きたか「北朝鮮帰国者」の記憶を記録する会気になる - 2026年5月24日
おふとんの外は危険キム・イファン,関谷敦子気になる - 2026年5月23日
SISTER“FOOT”EMPATHYブレイディみかこ読み終わった考えさせられる2022年から雑誌『SPUR』に連載されているコラムの書籍化したこの本、ほぼ全編共感と共に読了。 「シスター『フット』な女子サッカーの歴史」では、イギリスの女子サッカーの負の歴史が紹介されている。 第一次世界大戦の頃、1920年にはすでに女子サッカーチームが活躍し、人気があった。1920年12月の試合の収益を、戦争で負傷したり失業した元兵士を救済するために使われたそうだ。が、翌1921年にイングランド・サッカー協会は、サッカーは女子には向かないスポーツだとして、女子チームへのグランド貸出を禁止した。 前年の寄付行動が、女性が労働者階級の人々を支援するような政治目的だと思われたからだという。女性が自分たちのコントロール下にいなくなることへの恐れだった。 これって現在の日本社会にも通じるところがあると思う。 また私は、1975年のアイスランドの「女たちのストライキ」が、インターネットがない頃になぜ女性の9割が参加することができたのかということを以前から疑問に思っていて、それについての答えも本書中に発見した。 さまざまな団体や繋がりの女性たちがストの前にストリートのさまざまな場所で集まって話し合っていたというのである。(著者の知人が当時のことを覚えていた) そういう地道な活動の末の9割だったというのだ。 先人たちの勇気ある行動に拍手し、次世代の女性たちと手を携えて、一歩一歩足を踏みしめて前進して行きたいと思った。 - 2026年5月16日
満月珈琲店の星詠み〜本当の願いごと〜望月麻衣,桜田千尋読み終わった - 2026年5月12日
ママにはならないことにしましたオ・ヨンア,チェ・ジウン気になる - 2026年5月7日
満月珈琲店の星詠み望月麻衣,桜田千尋読み終わった - 2026年5月7日
私の女の実ハン・ガン,斎藤真理子気になる - 2026年4月29日
ヒゲのガハクごはん帖山口晃,梅村由美読み終わった画家の山口晃さんを知ったのは、ドナルド・キーンさんの著書『私と20世紀のクロニクル』の連載を読んでいた時。読売新聞に掲載されていたのだけれど、緻密な絵のそこかしこにユーモアが溢れていて、毎回文章と共に挿絵を見るのも楽しみだった 手元にその本はあるものの、あの挿絵がほとんど掲載されていなくて残念だった。 さて、この『ヒゲのガハクごはん帖』は、ガハクの妻である梅村由美さんの文章も軽妙で楽しく味わって読むことができたし、そこかしこに山口晃さんのイラストが散りばめられているのも良かった。細かいセリフまで読み、存分に楽しませてもらった。 食に関するガハクの熱意とそれを叶えようと奮闘する梅村さんのやりとりも面白く、紹介されたメニューを味わってみたい欲に苛まされる。うれしい悲鳴? - 2026年4月26日
ケアする心キム・ユダム,小山内園子読み終わった考えさせられる韓国文学ケアをするとは? ケアに関する10編の短編小説が収録されている。 子育ても介護も、さらに日常生活を家族が平穏に暮らしていけるように整えることも全部ケアに含まれる。 その大部分を女性が担う。そして祖母から母へ、娘へとケア労働が受け継がれていく。時代が変わっても同じように伝えようとする側と、それを拒否する側。女性同士でも一枚岩というわけでもない。 ケア労働は重労働で重要なのに、これほど軽んじられている労働もないのではないか。 「ヨンジュの半分」は読んでいて胸が痛くなる。ヨンジュには幸せになって欲しい。 表題作の「ケアする心」のラストが怖すぎて、続きが書かれていないか、後半のページをめくったほど。 「安」「入所」「特別警戒地域」には慶尚道の方言が使われていて、翻訳者の小山内園子さんは、最初は全部共通語にするつもりだった。だが作者の作風から、方言は作家の個性だと考え、小山内さんが自由に使える津軽弁にしたとか。(慶尚道の言葉と似ていた) ハン・ガンの『別れを告げない』で訳者の斎藤真理子さんが済州島の方言を最初は沖縄方言にしていたが、結局それはやめたと書かれていたのを思い出した。外国語の方言の翻訳とはなんと繊細で難しいものかと思う。 - 2026年4月23日
帰れない探偵柴崎友香読み終わった考えさせられる探偵業の主人公は、10年ほど前から自国に帰れなくなっていた。国を出る時は予想していなかったが、大災害をきっかけに国の体制が変わり、パスポートも変わった。国は海外滞在者に帰国を促したが、再度の出国ができるか不安な主人公は帰国をしなかった。それ以来、依頼を受けた場所へと移動を続ける生活を送っている。 坂の多い街では、自分の事務所に帰れなくなった。事務所が入っているビルに続く路地がいくら探しても見つからない。それからその街では依頼者が提供してくれた部屋、あるいは深夜営業の店などで過ごすようになった。 またある時は雨の多い街、ある時は白夜の街、砂漠に囲まれた街等で仕事をする。 最後に訪れたのは、主人公が生まれ育った街。そこで彼女が見たものとは? 作者の柴崎友香さんは大阪府出身だし、主人公と友人との会話が大阪弁だし、最後のシーンの舞台は関西国際空港だよねと思うなど。 雑誌の書評欄で見かけたこの小説、当たりだった。 主人公が訪れる街のモデルはどこだろうと想像しつつページをめくる。それぞれの土地では特有の風景があり食べ物があり気候があり、そして歴史がある。 依頼人からさまざまな仕事を受けながら、彼女は探偵という仕事についてや、自分が離れた故郷と友人を思う。 2025年6月発行なんだけれど、小説の中の状況が、今の日本社会のようで、予言小説かと思ってしまう。 少し長いが引用する。 ーーわたしが生まれたその国は、わたしが生まれ育った街の空港から飛び立った一年ほどあとに大きな災害に見舞われた。直後に非常警戒態勢が発令され、人々の移動と通信が制限された。(中略)その翌年、今度は新型ウイルスによるパンデミックが起きた。世界中で人の行き来が制限され、混乱で他国への関心が薄れる中、その国の議会では統治体制が変わったことが宣言された。クーデターでもなければ政府が倒されたわけでもない。権力の委譲は前から決まっていた事項のように粛々とすすんだ。目立った抗議活動も起きなかったし、暴力事件が起きている様子もなかったから、他の国々は「推移を見守る」というような曖昧なコメントを出しただけだった。続けて、新しい体制は、国際的な条約や機関からすべて脱退すると発表した。ーー そういう中でゲリラライブをしようという友人たちと、警報音に従わず外へと出ていく人々。 「ここにいる」「戦うために」そう歌う声が聞こえたなら、未来に光がさすと信じる。 - 2026年4月17日
本なら売るほど 3児島青読み終わった最高待ちに待った3巻発売日。本屋に駆け込み買ったものの、一気に読んでしまうのはもったいない、少しずつ味わいながら読もう、いや読むべきだと手に取ったが最後、一気読み(笑) 止まらないよね。 そして読んでしまった後は、「あー、4巻の発売日はいつだ⁉︎」なんて思ってしまう。 「夜翔ぶ青年」「1トンの塩」「4人の優しいひとりぼっち」が特に好き。 「夜翔ぶ青年」に出てくる台詞。 「懐かしい匂いが時を超えて記憶を呼び覚ますことがあるじゃない」 共感の嵐。実際、若い頃そう思って、とても仲の良かった先輩に、当時私がよくつけていた香水のミニチュアボトルをプレゼントしたことがあったから。 本好きには堪えられない内容ばかりで、あー本が好きで良かったなあという読後感。 - 2026年4月15日
波の子どもたちチョン・スユン,斎藤真理子読み終わった韓国文学北朝鮮に生まれたヨルム、ソル、クァンミン。 3人はそれぞれ自由を求めて脱北する。 そのプロセスがスリリングでドキドキしながら、ページをめくる手が止まらない。 自分の思うように生きることが出来ない息苦しさ。彼らは諦めるのではなく、自らの手で自由への扉を開けようとした。 作者のチョン・スユンさんと訳者の斎藤真理子さんは『世界』で「言葉と言葉のかくれんぼ」という往復書簡のようなエッセイを書いていて、この『波の子どもたち』についての記述もあった。 波の音を日本語でどう表現するか、悩んでいた斎藤真理子さんが、一般的な「ざぶーん」ではなく「さぷーん」という表現を思いついたという。 実際に作品を読んでいて、その表現に出会った時、うれしいような懐かしいような気持ちがした。 波と戯れる3人に幸あれと願わずにはいられない。 - 2026年4月10日
うまれたての星大島真寿美読み終わった最高考えさせられる1969年から1973年にかけて、東京神保町にある出版社に「週刊デイジー」と「別冊デイジー」という少女漫画の編集部があった。そこに勤務する編集員と経理担当者、そして作品を提供する漫画家たち。彼女らの5年間にスポットを当て、時代の動きと大きな事件も絡めつつ、編集部員たちの生き様を描く600頁以上の大作。 正社員の男性と非正規の女性、また女性社員だけれど、男性社員のように編集長直々に仕事を教えられない苦痛など、当時(今も?)会社で働いていた女性たちが感じていたであろうモヤモヤが言語化されていて秀逸。それでも仕事が好きで、悩みながらも邁進していく彼女たちの姿がすがすがしい。正社員だろうと非正規だろうと、編集委員ではなく経理担当だろうと、漫画家だろうと、小学生だろうと、女性たちは力強く生きていっている。その事実に力を与えられる。 デイジーはマーガレットだろうし、泉田依子先生は池田理代子先生なんだろうなと想像しながら読む。大当たりした歴史物の作品はもちろん『ベルばら』だと思われ、作中に出てきたシーンを私もまた脳裏に思い浮かべて、初めて読んだ時の感動を思い出した。 - 2026年4月3日
本は人生を生き抜く最強の武器であるコ・ミョンファン,小笠原藤子読み終わったタイトルに惹かれて読む。 私自身も同様に考えているから。 第1部「本は人生を生き抜く武器である」では読書の効用をさまざまな事例で解説をする。著者の経験や読んだ本を縦横無尽に提示し、なぜ読書が人生にとって必要なのかを説く。 第2部「ニーチェに学ぶ人生と読書の3段階」では、著者は読書のステップを「ラクダーライオンー子ども」に分け、それぞれどのような段階かを説明する。この概念はニーチェの『ツァラトゥストラはかく語りき』の以下の一節から借用してきたという。 ー私は君たちに、精神の3つの変化について語ろう。どのようにして精神はラクダとなるか、どのようにしてラクダはライオンとなるか、そしてどのようにしてライオンは最後に子どもとなるかを。 ラクダは重い荷物を背負わされ、主人が指し示す方向へただ歩いていく。 ライオンは自由に自分の行きたい方向を決めるが、弱肉強食の世界で争わなくてはならず、絶えず自分のためだけに狩りをする。 子どもは何ものにも縛られず自由で、誰かに指図されることもなく勝ち負けにこだわることもない。ポジティブで自由に幸せを感じることができる。 このような解釈らしい。今の日本で子どもがこのような状態かはまあ分からないが。 著者は読書の最終段階の子ども状態になれば、自由になるだけでなく、他の者にも分け与えることができるという。 「結局、子ども段階に到達した人々は、他人のために生きれば日々楽しいという事実を悟った者たちなのだ。だからそう生きる。」 確かに理想ですねとは思うが。 世間のしがらみに囚われている私はまだまだだ修行が足りないようだ。 そうそう、著者のおすすめ本の中に『不便なコンビニ』があって、密かに嬉しかった。 - 2026年3月31日
不便なコンビニ2キム・ホヨン,米津篤八読み終わった最高韓国文学前作に続き読了。 登場人物が若干変わるが、あのALWAYSコンビニはあのままで存在し、安心感と共に、今回はどのような物語が繰り広げられるのか期待感MAX。 独孤のような深夜バイトのクンベが、80年代香港映画の俳優名を話し始めるところが最高。チョウ・ユンファもレスリー・チャンも大ファンだったので。 どんなに辛いことがあっても人は乗り越えられる。誰かが手を差し伸べてくれ、勇気を出してその手を握り返した時から時は再び動き出す。そんな優しい時間が流れる、この小説が大好きだな。 p155 「大人になったら、自分について次の三つのことをよく知るべきだというんだ。まず、自分が得意なことは何か。次に、自分がやりたいことは何か。最後に、自分がやるべきことは何か」 p202 誰かと比べることはがん。心配することは毒。 母がいつもクンベに言い聞かせていた言葉だ。 「クンベ、比べるのはがん、心配するのは毒だよ。ただでさえ、生きていくのは大変さ。いまの自分だけ考えて生きていきなさい」 p271 ともかく人生は続いており、生きなければいけないのなら、真の人生を生きるべきだった。無意識に呼吸するのではなく、力強く吐き出す息の音を聞きながら生きていたかった。 - 2026年3月29日
人生は「気分」が10割キム・ダスル,岡崎暢子読み終わった作家、作詞家、コピーライターと活躍する著者のエッセイ。韓国で2022年にベストセラーになったとか。副題に「最高の一日が一生続く106の習慣」とあるように、どのようにして自分の機嫌をとりながら生きていくかが106に分けて書かれている。その他、詩、写真、掌握小説のようなものなどが収録されている。分かりやすいといえば分かりやすいのだが、そこで止まってしまう。もう少し深掘りするにはページ数が足りないのかもしれない。すぐに答えを手にしたい場合はいいのだろう。 エピローグは視点が面白かった。 100年以上前の朝鮮時代のソウルの街を写した写真が復元され、それを見た著者が思ったこと。 (急に鳥肌が立った。人間だって同じだからだ。よほど名の知れた偉人でもない限り、すぐに忘れ去られて誰が誰なのかわからなくなる。) これを読んで、何だか気持ちが安らかになったのは確か。もしかして自分は肩肘張って生きていたのかもしれないと思ったり。 - 2026年3月25日
四維街一号に暮らす五人三浦裕子,楊双子読み終わった最高昭和13年築の日本建築「四維街一号」には謎の多い三十代の大家と4人の女子大学院生が暮らしている。女性専用のシェアハウスだった。 各章には「第一幕、第二幕......」と演劇を見ているように章立てされていて、それぞれの学生の名前が書かれている。その章は名前のある学生が中心のストーリーになっていて、最後の章は「舞台裏」で大家の生い立ちが語られる。彼女がなぜこの建物を「叔母」から相続し、シェアハウスにしようと思ったか。 それぞれの章は読者が登場人物の人となりを知ることができ、大学院生の青春小説かと思いきや、「舞台裏」の章で一気に台湾の歴史と大家の家の重いエピソードが描かれていて胸にずっしりと響く。 台湾の歴史に日本は無関係ではいられない。そういうことも含めて、噛み締めながら読了。作者の楊双子氏の他の小説も読みたくなった。 - 2026年3月23日
不便なコンビニキム・ホヨン,米津篤八読み終わった韓国文学ソウルにあるコンビニ店のオーナーヨンスクの大事なポーチを、ホームレスの独孤が返してくれるところから話が始まる。他のホームレスが盗ったポーチを奪い返してくれたのを見たヨンスクは、独孤を自分の経営するコンビニに連れてきて弁当を渡し、これから毎日弁当を食べに来るように言う。 毎日廃棄時間近くにやってきて弁当を食べる独孤に、ヨンスクはこのコンビニで働かないかと言う。 世知辛い世の中で、そこだけほんのりと温かい灯りが灯っているようなお話。記憶喪失のホームレス独孤の過去も含めて、誠実に生きるということを考えさせられる。 登場人物たちは、みんななにがしらかの悩みを持っている。自分ではどうすることもできない悩みだが、コンビニで深夜勤務をする独孤と出会い、少しずつ変わっていく。そのプロセスを見ていて、自分も変わることが出来るかもしれないと、読者も希望を持つことが出来るヒーリング小説。 『不便なコンビニ2』も読みたい! - 2026年3月17日
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