
永倉あんず
@Anzngkr
2026年9月22日
こんなことがあってたまるか! と思って読んでいたが作中で全く同じ台詞が出てきたので笑った。
全体的にやかましくておもしろい。よいパロディだった。原著の引用の部分だけ露骨に文体が違うのもよかった。
川を渡るメロスの目の前で入水自殺をこころみるオサムスのくだりで『不謹慎と面白いのギリギリを責めるなよ』と思っていたが、真相はオサムスは心中に成功してしまっていたというところが輪をかけて面白かった。ギリギリ不謹慎だろうこれは。念の為書いておくと私は不謹慎厨ではない。
相方が女ではなく友人、史実の師匠が赤の他人である点が重くなり過ぎず良かった。彼の心中が成功した写真、普通にWikipediaで見れますからね。
最終的にプラトンが犯人だったが、いわゆるミステリと違うのは『そうはならんやろ』の連続である点だと思う。叙述トリック以外の章でこれを読み解くのは割と無理である(逆に叙述トリックの章はめちゃくちゃわかりやすい)。
筆者の得意分野はなんだろう。
キャリアとしてはここ数年でデビューされた作家のようなので別作品も読んでみたいと思った。コメディ作家だと嬉しい。
個人的には、きっと話題になって実写化されてしまおうものなら某F監督作品になってしまうのだろうな、という憂鬱があり、杞憂であることを祈る。

