
まゆめろ
@msnmy_mymsn
2026年9月22日

読み終わった
VR世界に住むAIたちのお話。
2026年に読むと「仮想世界のAI」という設定自体はそこまで珍しく感じない。
世界そのものは、とんでもなく設定厨な作成者によって作られたんだろうと思うくらい細かい。
特に、必要以上に設定された「過去」のせいで苦しむキャラクターたちが印象的。そこはとても美しかった。
ただ、読んでいて少し距離を感じた。
人間が作った仮想世界の中でAIたちが一生懸命に暮らして、侵入してきた存在に食べられていく。
人間>仮想世界>AIという階層が最初から存在しており、私たち読者はその最上位に居る人間。
だからAIたちにとっては生死をかけた大騒動なのにそれを安全な外側から観察するという、圧倒的に強者側の視点から読むことができてしまう。
だから、世界観や設定は面白いんだけど、物語そのものに没入して引き込まれる感じはあまりなかった。
蜘蛛の描写も思ってたほど気持ち悪くなくてよかった。
というか、蜘蛛の糸でレースを編んでそれを使って力を伝達したり、逆にその経路を敵に利用されて乗っ取られたりする描写って、ネットワークやウイルスそのもの?
2002年当時にはこういう「ネットワークを蜘蛛の巣として捉える」発想ってどのくらい新しかったんだろう。
途中からなんとなくラストが読めてきて、「このまま丸く収まったらちょっとつまらないな」と思っていたので、あの結末は良かった。
